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2009年3月

2009/3/30(月)

 本日は2009年3月のTOPIX買い日でした。ザッパラス(3770)、ベルク(9974)の2銘柄が対象です。なにはともあれ結果を見てみましょう。

コード 銘柄 時価総額(億) 前日比 当日比 VWAP比
3770 ザッパラス 114 2.69% 1.53% 0.60%
9974 ベルク 57 -0.50% -0.12% -1.16%
(参考) TOPIX先物 -4.66% -5.12% -2.58%

 FFW考慮後の時価総額が大きめのザッパラスが期待通りに上昇しました。ベルクは最後の最後に下落しましたが、TOPIX先物よりもずっと良い成績でした。ちなみにどちらもザラバ引けで終了です。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

ザッパラス(3770)


ベルク(9974)


 市場は急落していますが、TOPIX買いやその他のイベント投資が順調なので、まだ大丈夫かなと妄想中。

 追伸: 本業が年度末の超激務のため、掲示板の回答まで体力が届かずにいます。申し訳ないのですが、もう少々お待ち下さいませ。


2009/3/29(日)

 今年の3月末日は週末にかからなかったため、3月末の決算銘柄に対する逆日歩の支払は2日間分で済みました。意外と軽い気持ちで優待タダ取りをチャレンジできたのではないでしょうか。

 3月末決算銘柄の高逆日歩リストを掲載します。3%を超えた銘柄です。株価が下落したために優待が魅力的になった銘柄が上位にきているようです。みんなよく見ていますね。

コード 銘柄名 市場区分 貸株超過株数 逆日歩率
8291 東日CLG 東証 417000 51.72%
2538 ジャパンフー 大2 39,000 11.60%
8520 きらやか 東証 44200 7.06%
2926 篠崎屋 東証 1998 6.61%
9174 ワンダーT 東証 160000 6.59%
8030 中央魚類 東証 30000 6.15%
7245 大同メタル 東証 587000 6.12%
9713 ロイヤルホテ 大2 21,000 5.83%
9205 日本航空   大1 4,000 5.69%
3004 神栄     大1 2,000 5.09%
4623 アサヒペン  大2 10,000 4.62%
9916 バイタル 東証 15200 4.60%
9312 ケイヒン 東証 98000 4.41%
7726 黒田精工 東証 3000 4.20%
5969 ロブテックス 大2 1,000 4.20%
7513 コジマ 東証 392000 3.73%
2763 エフテコミュ JQ 198 3.67%
7919 野崎印刷紙業 東証 2000 3.66%
7412 アトム 東証 268300 3.65%
9353 櫻島埠頭   大2 1,000 3.53%
6901 澤藤電機 東証 40000 3.52%
8512 大証金    大1 165,200 3.24%
2315 SJHD JQ 1119 3.12%
4792 TFPコンサ HC 68 3.08%
9046 神戸電鉄   大1 12,000 2.94%
8018 三共生興 東証 68800 2.91%
1722 MISAWA 東証 283500 2.88%
7844 マーベラス 東証 286 2.84%
1965 テクノ菱和 東証 4200 2.77%
7618 PCデポ JQ 280 2.75%
5659 日本精線 東証 236000 2.53%
9850 グルメ杵屋  大1 1,000 2.50%
6659 メディアGL JQ 59 2.48%
6362 石井鉄工所 東証 290000 2.38%
8515 アイフル   大1 2,500 2.30%
8350 みちのく銀行 東証 426000 2.24%
8246 岩田屋 福岡証 500 2.23%
8744 ユニコムGH JQ 51300 2.17%
6250 やまびこ 東証 63700 2.15%
9936 王将フードサ 大1 34,000 2.12%
3408 サカイオーベ 東証 294000 2.08%
7523 アールビバン JQ 42200 2.08%
1888 若築建設 東証 616000 2.00%

 どこで聞いたか忘れたのですが、今年の11月頃から、優待権利銘柄も通常と同じくT+4で決算するとのことで、ますます逆日歩を気にせずに済みそうですね(でもそうすると、企業側も優待のハードルを高くして防御するでしょうね...)。


2009/3/28(土)

 26日に発表された3月第3週(3/16-3/19)の投資部門別売買状況ですが、少々驚いたことが2点ありました。

 まずひとつめは、信託銀行が"売り越し"に転じたことです。あれだけ公的年金が買っていると噂されていたのですが(相場上昇の理由が不明な時に、公的年金のせいにするのが手軽という事情は分かるのですけども)、数値を見る限り、毎週の買いすらも止まっていました。

 続いて驚いたのが、特に突出した買い越し主体がいかなった事です。確かに外国人投資家が買い越しをしているのですが、市場を引っ張っていると言うには程遠い額です。それでも株価は順調に上昇しました。自律回復という言葉が合っている感じです。

2009年3月第3週( 3月16日〜3月19日 )
  TOPIX先物 225先物(L+M) 株式(3市場) 全合計
自己 ▲ 94,101 ▲ 57,238 152,396 1,057
外国人 88,999 4,243 60 93,302
個人 ▲ 257 ▲ 1,711 ▲ 154,380 ▲ 156,348
信託銀行 3,014 4,581 ▲ 12,356 ▲ 4,762

 3月第4週(3/23-3/27)の力強い上昇は、外国人投資家が大きく買い越し、個人投資家の売りを吸収していったような感じがあります。いやいや、今度こそ噂通りに公的年金が買いにきたのか? 今度の木曜日の発表が楽しみです。


2009/3/25(水)

 今日はマルハニチロ(1334)の新規採用、明治製菓(2202)、明治乳業(2261)の除外[通常除外の半分程度の売り需要が発生]による日経平均買い日でした。結果を見てみましょう。

コード 銘柄 前日比 当日比 VWAP比
1334 マルハニチロ 0.00% -0.72% -2.13%
2202 明治製菓 -1.14% 0.58% -0.31%
2261 明治乳業 1.74% 2.50% 0.73%
参考 TOPIX先物 0.99% 0.43% 0.55%

 マルハニチロは最後に大量の売りが出て押されてしまいました。それでもこのウエイトの低さで前日の終値と同値引けと、かなり健闘した方だと思います。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

マルハニチロ(1334)


 あまり下がらなかった...というのが正直な感想です。明治製菓と明治乳業は同じような形になりましたが、ザラバ引けの明治製菓と大引けが成立した明治乳業で、最後が異なりました。明治乳業の方が売り建てを持ち越せないために引き起こされた差分の可能性もあります。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

明治製菓(2202)

明治乳業(2261)


 また、明治製菓の方だけ、大引け間際に相当激しいバトルがありました。なぜ片方の銘柄のみだけに集中したのか? 研究の余地ありです。


2009/3/23(月)

 本日は野村HD(8604)のFTSE買い日でした。相場全体がお祭り騒ぎだったため、あまり目立っていませんが、非常に美しい高値引け。VWAP比も3%超と結構な乖離が出ました。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



コード 銘柄 前日比 当日比 VWAP比
8604 野村ホールディングス 8.60% 6.89% 3.47%
参考 TOPIX先物 3.56% 2.68% 1.44%


2009/3/22(日)

 今日の日経新聞1面に「企業年金、株運用を圧縮」の見出しが掲載されていました。これって前も見た記憶が...。確かITバブル崩壊後、日経平均株価がどん底あたりだった気がします(かなり曖昧)。

 企業の年金運営者も大変ですね。株価が下落すれば「株なんか持っているな!」と圧力がかかりますし、株価が上昇すれば「なんで株を買っていなかったんだ」と圧力がかかるし。高値買いの底値売りになりやすい典型パターンです。運用方針として本当にそれでいいのでしょうか。

 投資主体の中でも最も動きが遅い、キャズムでいうところの「レイト・マジョリティ」と思われる企業年金が売り始めたということは、いよいよ下落相場は最終段階にさしかかったのかも... と妄想し始めました。


2009/3/20(金)

 USJ(2142)がTOB価格5万円で決まりました。配当はなくなるようですが、株主優待は今回だけ残るようなので、5万円以下なら多少のお得感があるかもしれません。ただし、下限条項があるので、TOBが100%成立する保証はありませんけれども。

 以下は記録用としての記載です。もう一人の自分自身に向かって話しています。

 TOB価格5万円は、上場時の4万9千円、大阪市の取得価格5万円を念頭に置いたのは間違いないでしょう。上場時を下回れば「上場益だけもらった」と批判されるでしょうし、大阪市の取得価格を下回れば、敵に回す可能性がありました。TOB価格は、利害関係者の損得が参考になります。

 情報のリークについては、ロイター取材からのTOB報道があったものであれば、私が知る限りにおいて全て実現してきました。大東建託(1878)のように途中で頓挫することもあるのですが、それでも実際にTOBに動いていました。

 しかしながら、実際のTOBはいつ開始されるのかは分かりません。資金調達や譲渡先選定などがあり、長期戦になる傾向にあります。今回のTOBの報道は1月13日の後場。そして本当に発表したのが3月19日で、約2ヶ月間。

 私は三洋電機(6764)のTOBが始まらない限り、ゴールドマンサックスの資金調達が苦しいかなと推測していたので、意外と速かったなというのが感想です。この時期だったのは、権利日を過ぎたら「配当をやめます」とは言い出しにくいという理由があったのかも知れません。

 また、TOBの報道があった直前の株価は34,000円前後。そこから熱が冷めて安値をつけた株価は、やはり同じ34,000円前後。 (出典: Yahoo Japan Corporation.)



 報道後に飛びついて買ったら、間違いなく途中で含み損を抱えていました。そんな時は「あの報道は本当なのだろうか」「本当に実現するのだろうか」と疑心暗鬼になりがちです。最初から全力で行くと苦しくなります。

 あせらずじっくりと、しかしながらいつTOBがあってもおかしくないので、TOBされた場合に後悔しない程度に枚数を確保してから買い進めるのがコツですかね。早めにTOBとなった場合はその分で満足し、追加買い予定分はあきらめると。


2009/3/19(木)

 先週の投資部門別売買状況ですが、外国人投資家は相変わらず売り越しであるものの、先物も含めたらほぼチャラの状態。信託銀行も積極的に買い進めたわけではありません。淡々と買った結果、外国人投資家の激しい売りに遭遇せず、株価が上昇したのが実情のようです。

  TOPIX先物 225先物(L+M) 株式(3市場) 全合計
自己 ▲ 24,227 ▲ 209,053 5,455 ▲ 227,825
外国人 29,625 131,644 ▲ 163,208 ▲ 1,939
個人 852 ▲ 42,092 ▲ 35,651 ▲ 76,891
信託銀行 ▲ 33,424 18,312 172,407 157,295

 外国人投資家の反転の可能性が見えてきました。そのまま買い越しに転じたらいいのですけれども。


2009/3/14(土)

 以前にもご紹介しましたITバブルの崩壊時と、金融危機による崩壊時のグラフ比較のアップデートです。「3月という時期、ダブルボトムと思える株価まで到達、外国人投資家の巨大な売り(前年との比較)」といった反騰時の似た条件がそろいつつあります。

 目の子での達成株価は日経平均株価で戻り高値の9,500円あたりでしょうか。そんなに簡単にシナリオ通りに上昇してくれるかなぁ...。



 比較ついでに、1929年の大恐慌時との株価比較を作成してみました(agalさん、アドバイス、ありがとうございます!)。大恐慌時は一気にどん底へ株価が下落した感じがありますが、今の下落ペースと比較して、それ程大きく変わらないのですねぇ。




2009/3/12(木)

 先週の投資部門別売買状況が発表されました。ダウが6,000円台を大きく割って週だったのにも関わらず、日本側の株価はそれに反応せず、堅調さが目立っていました。その理由は「信託銀行」と「個人投資家」のタッグを組んだ買いにありました。

2009年3月第1週( 3月2日〜3月6日 )
  TOPIX先物 225先物(L+M) 株式(3市場) 全合計
自己 ▲ 418 ▲ 16,295 ▲ 93,291 ▲ 110,004
外国人 ▲ 78,884 ▲ 58,082 ▲ 557,191 ▲ 694,157
個人 37 33,845 214,830 248,713
信託銀行 12,863 ▲ 12,240 369,897 370,520

 外国人投資家はいつにも増して売っていました。日経平均先物、TOPIX先物、株式とトリプル売りです。株式の売り越し額は大した事がないように思えるかもしれませんが、今の東証一部の時価総額に対する売り越し割合は、ベアー・スターンズが破綻しかけた前年の3月第2週に匹敵しています。

 ただ、この前年の3月第2週は外国人投資家が先物を大幅に買い越ししていたため、先物を含めた売り越し割合はもっと低いものでした。しかしながら今回はそれがありません。実質上、私が統計を取り始めてから最高の売り越し割合を記録しました。

 ということで、先週は外国人投資家が売りを手加減したわけではなく、買い手が思いっきり支えたのが真相のようです。


2009/3/11(水)

 昨日まで野村HD(8604)は公募価格さえも割り込んでいたため、このままだと証券会社が今後営業しにくいだろうなぁ... と思っていたのですが、今日はすごかったですね。アメリカの後押しもあったでしょうが、FFW考慮後の増加時価総額の大きさもあって、TOPIX買いが効きました。見事に高値引けです。 (出典: Yahoo Japan Corporation.)

コード 銘柄 前日比 当日比 VWAP比 増加額(億)
8604 野村ホールディングス 10.10% 6.51% 2.84% 2339



 T&DHD(8795)の場合も野村HDの場合もオーバーアロットメント以上の株式を安定操作期間中に買ったその効果がようやく現われてきたのかもしれませんね。

 もう一つ、日経平均株価に採用されたマルハニチロ(1334)の1日チャートです。動かなかったですねぇ...。 (出典: Yahoo Japan Corporation.)



 ついでにもうひとつ、本日、ドイツ証券の武者さんから「株価反騰開始か、大底確認の公算も」というレポートが出たそうですよ...。


2009/3/10(火)

 本日(3/10)、日経平均株価の銘柄入れ替えの発表がありました。私としては最も遠慮して欲しかったマルハニチロ(1334)が採用されました。今日現在の株価では、225銘柄中下から16番目、ウエイト0.06%と極小です。

 発表日といい、採用銘柄といい、最近微妙に私の予想がずれているので、ずれたついでに、こんなウエイトであっても盛り上がってもらえると嬉しいですね。

 さて、本日はT&DHD(8795)のTOPIX買い日でした。さすがに1銘柄だけの集中攻撃でしたので最後は伸び悩みました。ただ、大引け最後の出来高が意外にないですね。個人投資家はあまり参加していなかったのかな? (出典: Yahoo Japan Corporation.)

コード 銘柄 前日比 当日比 VWAP比 増加額(億)
8795 T&Dホールディングス 2.61% 0.93% -0.86% 429



 明日は真打ち野村HD(8604)が登場。どんな株価になるのやら。


2009/3/8(日)

 明治製菓(2202)明治乳業(2261)とが株式移転による共同持株会社(明治ホールディングス)設立により、空き枠がひとつ出る日経平均株価。発表日は恐らく3月12日(木)だろうと推測しています。

 上場廃止によって日経平均株価に空き枠が発生するようなパターンでは、日本経済新聞社は東証からの上場廃止発表を待って、その同じ日に新規銘柄を発表する傾向にあります。

 明治製菓と明治乳業の上場廃止日は3月末の権利日最終日の翌日となる3月26日(木)でしょうから、その2週間前に東証は発表することになっています。ということで、3月12日(木)が濃厚となります。

 以前、採用候補銘柄として、私はマルハニチロ(1334)を挙げていたのですが、どうも業績が思わしくなく、この銘柄を採用するには結構勇気が必要です。

 そこで、私の予想の中で急浮上してきたのが東洋水産(2875)ローソン(2651)です。どちらもみなし株価が手頃で(ローソンはやや大きい)あり、業績もそれなりで、とても採用しやすいように思えます。

 東洋水産は板の薄さ(1,000株売買)から、ローソンはウエイトの大きさから、採用されたらとても面白いと思うのですが、やっぱりマルハニチロとなったら、ちょっとテンションが下がります(笑)。

 CCC(4756)も候補としてあるのですが、日本経済新聞社は伝統的な企業を好む傾向にあるため、ちょっと厳しいのではないかと。その他の候補銘柄についてはZAKZAKからどうぞ。どう考えてもダイエー(8263)はないと思うぞよ。


2009/3/7(土)

 野村HD(8604), T&DHD(8795)の公募増資は、正直、予想がかなり外れてしまい、私の場合はあまりかんばしくない結果となってしまいました。その原因を防忘録として残しておきます。

 その最大の理由はJACKさんも述べられていました、三菱UFJの公募価格決定後の株価上昇の残像にある気がします。その記憶がまだ鮮明なうちだったため、掲示板でもご指摘がありましたように、個人投資家の申し込みが予想以上に好調で、公募株の配分がヘッジファンドまで回らなかった(株もパソコンもど素人さん、情報ありがとうございます!)。

 そうすると、ヘッジファンドはカラ売りで株価を下げて、公募株をもらって品渡しで鞘を抜く黄金パターンが作れず、事前にカラ売りしていた分を買い戻しせざるを得なかった。

 この結果、公募株価が十分に魅力的な水準まで落ち切れずに決定してしまい、更には当選後にカラ売りで鞘を抜こうとする個人投資家が多くなり、公募価格ぎりぎりの所に株価が低迷してしまう。

 以上はあくまで推定です。こういった推理を野村HDが公募価格決め日を変更した時に気づけばよかったのですが、まあ無理でしたね。今回はいい勉強になりました。でもまたこれで個人投資家が公募株応募に懲り、いつものパターンの公募増資に戻ってくる... と希望的観測。


2009/3/6(金)

 少々時間があったので、年金基金(GPIF)【正式には年金積立金管理運用独立行政法人】のポートフォリオについて、3月2日に掲載した疑問点を問い合わせてみました(GPIFの担当者の方、ご丁寧な対応、ありがとうございます!)。

--
Q: 今年は移行ポートフォリオ最後の年ですが、この配分に財投債は含まれると考えてよいのか。

A: その通り。財投債は単に委託された分であるが、国内債券に位置づけられている。

Q: そうすると、12末のポートフォリオでは、国内債券で許容されている最大配分の75%を0.9%超えているが、それは構わないとの認識なのか。

A: GPIFは12月末発表分ばかりではなく、まだ委託を受けていない現金分などが存在する。それを加味すると75%を超えていないという認識。我々の発表は我々の委託分だけ発表することになっている。

Q: 9月末から12月末まで新規に2兆4,000億円ほど資金が増えている計算になるが、これは財政融資資金への預託金の償還分と考えてよいか。

A: 新規資金(ニューマネー)については、電話等の問い合わせではコメントしないことになっている。憶測を呼ぶためである。年度末に統括を行う「業務概況書」でこの点は公開される。

--

 今回の回答を加味し、9月末と12月末のポートフォリオを見比べてみると、新規資金を単に割り振ってバランスを取っているだけで、株価を維持させるような行動に出ているとは思えません。ちょっと残念といえば、残念。


2009/3/5(木)

 先週の投資部門別売買状況が発表されましたが、毎度同じパターンでなかなか変化が見られません。先週は株価上昇しましたので、個人投資家が売りに転換。外国人投資家は淡々と売り(額はずいぶんと減りました)、信託銀行も淡々と買いを入れています。

2009年2月第4週( 2月23日〜2月27日 )
  TOPIX先物 225先物(L+M) 株式(3市場) 全合計
自己 ▲ 4,762 82,094 ▲ 176,266 ▲ 98,935
外国人 18,092 7,044 ▲ 87,831 ▲ 62,695
個人 ▲ 351 ▲ 45,989 ▲ 25,818 ▲ 72,158
信託銀行 ▲ 14,298 44,444 173,709 203,856

 市場の変換点としての動きは投資部門からはまだ見られません。


2009/3/3(火)

 昨日、今日とすっかり増資の事など忘れてしまったような動きの野村HD(8604)。チャートをアップデートします(対TOPIX超過リターン)。うーん、ここまで強くなるとは正直想定外。さてこれからどうしますかね...。




2009/3/2(月)

 2/27日に、年金基金(GPIF)は9月から12月までの運用状況を発表しました。一番の関心事項は「国内株式」の全体のウエイトが一体どうなっているかです。理想値は11%で、それに近づけるようにするとの理事長の談話がありました。

 ここから先、今回の記事については、以下を前提としています。これが違っていると結論は全く変わります(電話で直接GPIFに確認できたらいいのですが、平日の昼は、私がゆっくり話をできる時間もなく)。
  • 年金基金(GPIF)の「基本ポートフォリオ」配分には財投債も含んでいる
  • 財政融資資金への預託金の償還分と財投債の満期は別物
 結果は表に掲載しました 9.46% で、あと1.5%程度あります。金額にして1兆8,000億円程度です。

  9末構成比 12末構成比 理想 運用益(億) 買越額(億)
国 内 債 券 73.01% 75.90% 67%+-8% 15,901 -6,266
(市場運用分) 50.51% 53.44% - 15,105 2,474
(財投債) 22.51% 22.46% - 796 -8,740
国 内 株 式 10.47% 9.46% 11%+-6% -26,638 11,333
外 国 債 券 8.21% 7.82% 8%+-5% -11,103 3,844
外 国 株 式 8.30% 6.66% 9%+-5% -34,763 12,887
短 期 資 産 0% 0.17% 5% 1 1,936
合 計 100% 100% 100% -56,602 23,734

 更に、前四半期の純投入金額が2兆4,000億程度(財政融資資金への預託金の償還分?)ありましたので、今四半期も同じ分だけあると仮定すれば、その11%にあたる2,600億円をプラス。 そして2月末までの株価下落率12%分の1兆3,000億円も買い増しする必要があります。

 ということで、全部合わせると3兆3,600億円。実際には株価下落による資産全体の額が減っていますので、もう少し額は小さいはずです。

 また、前四半期の国内株式買増額は1兆1千億強でした。この間に市場内での信託銀行の株式買い越し額は3兆3千億強であることが分かっていますので、信託銀行の買い越し分のおおよそ1/3の33%がGPIF分となります(意外と少ないですねぇ...)。

 1月と2月の信託銀行の買い越しペースは、前四半期と変わらないので、8,000億くらいは既に購入していると思われます。残り2兆5,000億円程度。大幅に余裕があります。

 しかしながら前四半期のレポートをよく見ると、純投入金額が2兆4,000億程度と市場運用外の財投債の減額分だけを、全部のポートフォリオに割り振っていて、売り越したものはありません。長期金利に影響を与える債券は容易には売れないってことかも知れません。もう既にポートフォリオの上限である75%を超えています(強制的には売却しないのですね。何のためのルールなのやら...)。

 となると、この四半期も同様の処置を取るとすれば、前四半期とあまり変わりない額の1兆2,000億程度しか買わないのではないか? との推測も働きます。

 本気で調整しようと思えば、残り2兆5,000億円程度買う事ができ、3月に猛ラストスパートをかける額は十分に残っています。しかし無理をせず、前四半期と同じ割り振りをするのであれば、残り4,000億円程度とあまり期待は持てません。結局は、よく分からないとこうとのですね(泣)。

 今回は超ざっくり値です。きちっとした検証値については、きっと証券会社からレポートが出ると思いますので、そちらを参考にしてみて下さいませ。


2009/3/1(日)

 先週発表しました投資戦略「日経ヴェリタスの逆を行け!」にて、その通りに実行していたら、日経平均先物の月曜日の始値 7,200円、木曜日の始値 7,460円 と、3.6%強の上昇で、無事成功しました。パチパチ。

 とはいえ、上昇するか下落するかの一方の予想でしかないので、でたらめに予測しても確率的にほぼ1/2です。手放しで喜ぶ所ではないですね。それでもブルベア点数が▲0.1以下の場合、昨年夏頃から上昇7連勝(標準偏差-1σで区切ると6連勝)というのはなかなかイケています。

 今週の日経ヴェリタスに掲載されたブルベア点数が0.51と強気です。これは売りサイン。今週もうまくいきますかねぇ...。(自己責任でお願いします!!)

 因みに「日経ヴェリタスの逆を行け!」は、日経ヴェリタスに掲載されている「市場関係者のアンケート結果の逆を行け!」という意味であり、日経ヴェリタスの記事自体を逆指標としているわけではありませんので、念のため。


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