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2005年10月


2005/10/31(月)

 今日もそうなのですが、いつも休み明けの株価は急騰するような感じがありますね。9月と10月について、曜日別の前日比TOPIX上昇ポイントについて計算してみました。

TOPIX 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
平均上昇ポイント 9.29 9.50 1.96 2.49 -0.71
上昇日数 4 5 4 6 5
下降日数 3 3 4 3 3

 上昇日数と下降日数は、どの曜日もあまり変わらないのですが、月曜日と火曜日の場合は上昇ポイントが目立ちますね。火曜日が上昇するパターンとしては、月曜日が祝日によるお休みよる、休み明けに急騰しています。

 なぜこんなに休み明けは元気が良いのでしょうか? すぐに思いつく理由は2つあります。(1) 上昇相場であるため、基本は買いスタンスだが、週末のリスクを避けるため、金曜日に一旦利益確定を行う人が多い。(2) 上昇相場にあるため、週末にじっくり銘柄選択を行い、週明けに実行に移す人が多い。

 過去の経験上、株が下落傾向にあるときは、この逆になることが多いです。週の初めに、空売りし、週末に買い戻すのです。私の記憶では、ITバブル崩壊以降しばらく、このパターンだったと思います。

 これを見る限り、週末に買って、週明けに売ることで、効率がUPしそうなものですが、私にはそんな勇気はありません(笑)。

 最後に、記念データとして、くら(2695)の一日チャートを残しておきます。両方の市場で、ほぼ同じ株価に落ち着きました。

くら(2695)-東証


くら(2695)-ヘラクレス



2005/10/30(日)

 TOPIX浮動株調整が予定された日(10/28)に、一体何が起こったのか、ここで少々まとめてみます。「通りすがりのトレーダー」さん、「jukucho」さん、「しげ」さん、掲示板およびメールでのサポート、ありがとうございます。

 本来であれば「投資戦略」として記載したい所ですが、もう一週、どう推移するのか様子を見たいことと、まだ私の体調が万全ではないため、来週としたいと思います。

 まずは、浮動株調整による売りインパクト上位銘柄についてですが、「売り」の気配がほとんど感じられなかった。というのが正直な感想です。売りインパクトがあり、時価総額が大きく、それなりに売買数が多い銘柄の トヨタ車体(7221)、ヤフー(4689)でも、動きが感じ取れませんでした。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

トヨタ車体(7221):


 一方で、買いインパクト上位銘柄については、「買い」の気配が多少感じられました。上位20位あたりまでは、先回り買いが重く、わかりにくいのですが、それよりもインパクトが低い銘柄、住友電工(5802)、FDK(6955)、HOYA(7741) あたりは、大引けの出来高が薄かったものの、ある程度見て取れます。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

FDK(6955)


 これはどう理解すれば良いのでしょうか? ここからは全くの想像の世界なのですが、(1) 事前にある程度、もしくはこれから、TOPIXの浮動化の調整を行い、28日には焦点を合わせてはいなかった。(2) 売りインパクト銘柄を極力売らずに、買いインパクト銘柄を買い進めることで調整していた。

 (2)の裏づけのひとつとして、最近では日経平均に比べ、TOPIXの調子が良い日が多く、買いインパクト上位銘柄の年初来高値更新が目立っていたということがあります。

 でもこの場合に残る疑問点は、「売りインパクト銘柄を極力売らず、どこから買いインパクト上位銘柄を買い進めるだけの資金を獲得しているか」が分かりません。

 最近の上昇相場で、自然に資金が流入してきたお陰かもしれませんが、本当にこれだけなのかは少々謎です。実は「売りインパクト銘柄」をじわじわと、うまく売っているのかも知れません。

 では今後、第二回、第三回の浮動化調整に向けて、どのようなことが考えられるでしょうか? 「上記の仮定が正しければ」、今後も「買いインパクト上位」の銘柄は買い進まれます。一方で売りインパクト上位銘柄はそのまま放置されるでしょう。

 そうなると、「買いインパクト上位の銘柄を買い」となるわけですが、この仮定が正しいか分からないですし、更にこれだけ年初来を更新していると、高所恐怖症が顔を出します。動きづらいですねぇ。

 同じ日に、もう2つイベントがありました。ひとつめは、新規一部昇格、くら替え銘柄の「TOPIX買い日」です。今月分からは、完全に浮動株を考慮した組み入れになるため、買いパワーは以前より相当落ちます。それを反映してか、くら(2695)ドリームインキュベータ(4310) 以外は軟調な展開でした。

コード 銘柄 前日株価 当日株価 上昇率
2695 くらコーポ 675000 775000 14.81%
9030 アートコーポ 2640 2605 -1.33%
6309 巴工業 1810 1750 -3.31%
2317 システムプロ 114000 106000 -7.02%
8698 MBH 123000 121000 -1.63%
4310 ドリームインキュベータ 646000 663000 2.63%

 ドリームインキュベータ(4310) の一日チャートを見ていただけると分かるのですが、大引けに出来高は、そう多く膨らんでいません。寄り付きの方が多いくらいです。

 先回りが期待できないことが分かっていたためか、特に売り浴びを受けることなく、普通の一日の取引のような推移でした。これを見ただけでは、TOPIX買いがあったことは分かりません。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

ドリームインキュベータ(4310)


 なぜくら(2695)だけが、こんなに買い進まれたかについてですが、それは重複上場による東証市場の売買株数ひっ迫があったと思います。

 くら(2695)が主に売買されるのは、東証ではなく、ヘラクレスです。個人投資家が利用する多くの証券会社では、市場を選択することはできず、ヘラクレスでしか売買できないと思います。そこをジンベイザメ、または賢い投資家は狙ってきました。

 午前中から、東証の株価に引っ張られるように、ヘラクレスでの株価が上昇します。そして14:40を過ぎたあたりで、東証の株価は一気に上昇を開始し、14:45分にはストップ高に張り付きました。その間の東証の出来高は20株ほど。一方でヘラクレス市場は、歩み遅く、ストップ高に張り付くことができません。

 そして、15:00をピークに、ヘラクレスは東証の呪縛を離れ、一気に値崩れを起こします。誰も買い支えしてくれません。そうです、TOPIXは東証一部の株価が採用されますから、こちらさえ高値に設定されてれば、ジンベイザメは満足なのです。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

くら(2695)-東証


くら(2695)-ヘラクレス


 今後も、くら(2695)のような、重複上場、かつ、東証での取引が極端に少ない場合には、大荒れになりそうな予感ですね。久々に面白い出来事を見た気がします。

 そして最後にもうひとつ、リート買い日でもありました。イーアセット投資法人(8974)は、TOPIX浮動化の騒ぎに忘れられてか、ノーマークの上昇を演じました。リート買いは「必ずある」ことをしっかりと証明した形ですね。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

イーアセット投資法人(8974)


 長文となりましたが、以上の出来事を記録のため、残しておきたいと思います。


2005/10/28(金)

 あれれのれ、TOPIX浮動株調整はどこに行ったんでしょうか? 売り候補銘柄は上昇し、買い候補銘柄の多くは下げました。最後の1-2分の攻防も全くなく、そのまま終了です。今日の出来高は普段より多かったようにも思えますが、もう調整は事前に済んでいたということなのでしょうか?

 ううむ。謎ですね... 週末に出来事をじっくり考えるとしましょうかね。


2005/10/27(木)

 明日のTOPIX浮動株調整を前に、「売り」候補になるべき銘柄が、あれよあれよという間に上昇していきました。見事な逆向き状態。かといって、「買い」候補が下げているかと言えば、そんなことはく、相場の流れに沿って上昇しています。

 私の手元に「買い」候補は残っていますが、「売り」候補は全て一旦、退却してしまいました。ここまで反映しないとなると、明日もぎりぎりの時間まで姿を現さない可能性があります。

 TOPIXそのものをインデックス運用をしているファンドや、ベンチマークをTOPIXにしている投資信託などは、TOPIX浮動株調整で動かざるを得ないと思うのですが、いつ、どのように動くのかが分かりません。

 どう動きがあるにせよ、歴史的瞬間に立ち会えるのは、嬉しいことですね。


2005/10/25(火)

 昨日(10/24)の午後14:00頃、一通のメールが届きました。その中には、「石油争奪!アフリカ決戦」という題名で帝国石油(1601)が、奮闘しているストーリーのあらすじが記載されいました。

 それと時期を同じくして、帝国石油(1601) の株価は 14:00 を境に徐々に上昇していきました。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 このメールは、テレビ東京で毎週火曜日22:00から放送されている「ガイアの夜明け」の内容を記載されているメールで、登録しさえすれば、誰にでも届きます。たまたま先週から入ってみましたが、毎週こんなに効果てきめんなんでしょうかね。来週のメールが待ち遠しいですよ(笑)。

 メールを読んでいる限りでは、帝国石油(1601) に対して、賛同的なのか、中立的なのか、否定的なのかはわかりません。今日のガイアの夜明けでそれは明がになります。

 私はドラマ「鬼嫁日記」とのチャンネル争いに負けて、リアルタイムで見ることができません(笑)。明日、帝国石油(1601)が急騰するのか、材料出尽くしで下がるのか、楽しみです。

 今日も相変わらず風邪で体調今一歩。熱はないものの、喉は痛いし、鼻水も止まらず。皆様、この時期の風邪にはお気をつけてくださいませ。


2005/10/22(土)

 TOPIXの浮動株指数導入に伴うインパクトについて最新版を作成しました。前回の投資戦略「TOPIX浮動株指数導入のインパクト」の最後にも追加してあります。今回も山本さんにご協力頂きました。ありがとうございます。

 最新版では、今まで考慮していなかった、ヘラクレスとの重複上場分(くら、エネサーフ、パソナ)もカウントしました。念のため、25日出来高平均も掲載します。

購入インパクト上位10銘柄
コード 銘柄名 FFW 25日出来高平均 インパクト日数
6309 巴工業 0.38 44904 1.78
2317 システムプロ 0.38 1181 1.49
2695 くら 0.26 187 1.43
9030 アート 0.15 24336 1.34
9507 四国電力 0.92 275688 0.89
8698 マネックスBHD 0.3 18806 0.75
9041 近鉄 0.93 2661840 0.74
9506 東北電力 0.93 874740 0.66
8754 日本興亜 0.92 1264560 0.63
9505 北陸電力 0.92 339072 0.62

 上記表中で着色した銘柄は、10月末に新規にTOPIX参入対象となる銘柄です。

売却インパクト上位10銘柄
コード 銘柄名 FFW 25日出来高平均 インパクト日数
3596 ワールド 0.68 29084 -6.90
2578 四国コカ 0.78 13544 -3.27
8194 ライフコーポ 0.75 46044 -2.85
9081 神奈中交 0.77 46280 -2.79
2592 ポッカ 0.68 57280 -2.42
5261 ミサワリゾート 0.73 68080 -2.37
7868 広済堂 0.77 19972 -2.20
3513 イチカワ 0.79 22440 -2.20
9010 富士急 0.77 104080 -2.16
8211 相鉄ローゼ 0.78 24600 -2.16

 購入インパクトは僅かで、売却インパクトは多めになる傾向は変わりません。さて、どうしましょうかね...。


2005/10/21(金)

 TOPIXの浮動株指数導入まで、あと1週間を残すのみとなりました。10/28(金)の終値が基準となるため、この日に大規模な引越しがあるでしょう。私はこの日のイベントに備え、今、静かに待っている状態です。

 ところで一体いつからポジションをとり始めるのが良いのでしょうか? 私はひとつの基準を持っています。それは「4営業日前」(来週の火曜日)です。過去の調査の経験上、ここがターニングポイントになることが多いからです。

 「TOPIX買い」や「日経平均買い」の場合も、動き出すには4営業日前が最も効率が良いことが多いですし、優待銘柄の売却日も、権利日4日前近辺が高値をつけやすい日です。1-2日前後にずれることも多いですが。

 そしてもうひとつ理由があります。それは「4」と「9」を好きな数字にしているからです。実は気分的に、こちらの比重が大きいです。一般的に「4」と「9」は嫌われる数値なのですが、私は良くなる(49なる)数値として、意識しています。

 嫌いな数字をもつと、その数字から嫌われる気もしますし、「4」と「9」自体の数値に罪はありませんから。また、生涯個人納税者 No.1 の斎藤一人さんも、「4」と「9」を大切にしています。

 こうなると正直、オカルト的というべきか、変な信念みたいなものですが、指値を入れる時の価格設定時に「4」と「9」を意識して入れるので(4と9の裏側の6と1も意識します)、どこに指すか、そんなに迷わなくて良いというメリットもあります(笑)。

 株の調子が悪いときには、4 と 9 を大切に扱うと、49(良く)なるかも!


2005/10/20(木)

 いよいよ今週末から東京モーターショウなる大イベントが開催されます。もう既に報道機関には公開されているのですが、一般公開はこの週末からです。

 普通車の東京モーターショウは2年に1度開催されており、各メーカはこれにあわせて新車やコンセプトカーの発表が行われることが多いため、大変賑わいます。

 そこで、カーメーカーの株価と、東京モーターショウとの間になにか関連がないか、ちょっと調べて見ました。2001年と2003年の、日産(7201)トヨタ(7203)ホンダ(7267)の株価推移です。(市場の影響を排除するため、TOPIXで差分調整しています)





 両年共に、右肩上がりの傾向が見られます。それが偶然なのか、東京モーターショウの影響なのかはちょっと分かりません。

 もし、東京モーターショウで、「これはいい」と思ったメーカがありましたら、11月中旬まで買って保持するのも面白いと思います。... とは言え、大手3社の株価の推移は、似たり寄ったりですけれども。

 話題変更して、10月第二週(11/11-11/14)の投資部門別売買状況が発表されました。外国人投資家は相変わらず強い動きです。頭打ち傾向はあるものの、底堅く、安心感があります。まだ市場の大崩はなさそうですね。




2005/10/17(月)

 今日、小泉首相が靖国神社を予告なしに突然参拝しました。ニュース番組や新聞は大騒ぎです。海外メディアも取り上げているようです。

 もともと毎年、小泉首相は参拝日を予告していないので、年に一度、そういった大騒ぎが発生します。市場はこれをどう受け止めるてるのでしょうか。参拝日の前営業日の株価を基準に、TOPIXはどのような値動きをしたのか、確かめてみます。



 2001年度だけ、参拝日に値下がりしましたが、後の年は上昇しています。平均をとってみても、参拝日翌日が一番高値にあります。市場は「それがどうしたの?」程度の反応だと思ってよいのではないでしょうか。

参考: 小泉首相参拝日
 2001年8月13日
 2002年4月21日
 2003年1月14日
 2004年1月1日
 2005年10月17日


2005/10/14(金)

 今月は相場環境が良いためか、次々と貸借銘柄の公募が開始されています。以前「公募・売出しなら貸借銘柄を狙え!」でもご紹介しました通り、これは結構良い成績を収めているのです。

 最近では、アーク(7873)が貸借銘柄として公募を行い、販売価格 5,422円で、株券交付日(10/11)の終値が6,030円で約11%の上昇と、非常に満足のいく結果でした。東急不動産(8815)は、まだ交付日に到達していませんが、販売価格 752円に対して、今日の終値で 817円と、かなり期待が持てる状況です。

 これからは、ジョイント・コーポレーション(8874)、みずほフィナンシャルグループ(8411)が待っています。

 今まで成績は良かったとはいえ、今後はわかりません。あくまで自己責任の上で判断してくださいね。

 もうひとつ、本日、先週(10/3-10/7)の投資部門別売買状況が発表されました。買いが少々細っているとはいえ、外国人投資家は相変わらず強い動きです。

 今週異変があったのは、個人です。売り越しから、とうとう大幅な「買い越し」に転じました。投資信託も売り越し額を大幅に減らしています。それに対して、証券会社の自己売買部門と、金融機関の売りが増えています。

 個人投資家は信用買いを大幅に積み増していますので、一度崩れると追証による結構なパニック売りに見舞われるかもしれません。外国人投資家が引き始めたら警戒が必要だと思います。


2005/10/13(木)

 フジテレビ(4676)に対するライブドア(4753)に続き、TBS(9401)に対する楽天(4755)と、IT企業がテレビ局に対して強引とも見える大株主化によって業務提携を実現しようとしています。彼らの狙いは一体なんなのでしょうか? 私の勝手なコメントを展開してみます。

 これは2011年の「地上波テレビの完全デジタル化」が影響しています。現在は、一部地域のみ地上波デジタル放送していますが、2011年には全国に適用され、アナログ放送は停止します。

 アナログ波とデジタル波は、そんなに違うのかといえば、TVを見る分には変わりありません。しかしながら、デジタル波は電波の隙間が多いため、その部分に文字放送やデータ放送を入れ込み、一緒に送信することができます。

 「あれ、今のBSデジタルテレビと同じじゃないの?」と思われた方は大正解です。しかしながらBSデジタルテレビと地上波デジタルテレビでは、決定的に違う部分がいくつかあります。それらは、(1) 2011年までには、テレビを見る全ての人が対応する。(2) 受信に大きいパラボラアンテナは不要。(3) 車や携帯といった移動しながらでも受信できる。

 BSデジタルテレビは視聴者獲得に苦労していますが、地上波テレビであれば、間違いなく全ての人が視聴者になります。あらゆる人が電波を受信してくれるのです。インターネットと違い、プロバイダ接続料は無料です(当たり前なのですが、重要です)。

 IT企業は、この「全ての人が無料で受信」「データ放送を入れることができる」といった部分に対し、喉から手が出るほどの魅力を感じます。

 例えば、「ライブドア証券が、地上波テレビで株価情報を提供し(ここは無料)、受信者は、ここぞという時にインターネット接続し、株価を注文する」といったことが考えられます。

 今はどうでしょうか。移動しながら株価を見るには、携帯を利用するのが一般的だと思うのですが、その場合は利用者の通信料が必要です。また、証券会社は株価参照のためのインターネットアクセスに対してサーバ設備を増強する必要があります。

 しかしながらTV地上波の受信は常に無料です。従って、利用者が株価を受信する分には利用者の費用が発生しません。また、電波に株価情報を乗せるだけで、サーバ設備を持つ必要はありません。

 このようなサービス例は、ほんの一例であり、いろいろと使い手があります。全国放送の地上波デジタルを握ることは、様々な面で他社より一歩先に出ることができます。ホリエモンや三木谷さんは、さすがだなぁと思うのです。

 ホリエモンがフジテレビを狙った時に「TVとインターネットとの融合」の方法が話題となったと思うのですが、彼の頭には地上波デジタル放送があったのは間違いないと思います。

 でも、そんなことをホリエモンが公言したら、「公共の電波を一企業のために使ってもいいのか」といった議論も起こるでしょうし、更に「競合企業に手の内をバラす」ようなものですから、絶対に口を割ることはありません。

 ところで、なんで「業務提携」といった手段ではなく、「株式取得」といった強引とも言える手法を取るのでしょうか?

 それはテレビ業界は、「既得権益の塊」だからです。特にキー局は「わが春」を謳歌しています。むちゃくちゃ儲かっているにも関らず、電波の参入規制があり、これ以上誰も入ってきません。

 郵政民営化や、ホリエモンに対するフジテレビ横暴な対策でもわかるように、潰れる心配のない会社は、外部からやってくる者に対して極端な拒否反応をします。

 したがって、ライブドアや楽天がいくら業務提携を申し込んだ所で、拒絶されるのは無理もありません。今、十分儲かっているのですから、変化することを嫌います。

 そんな対応されたら、「じゃあ大株主になってこちらの言い分を通す」といった手段を取ることになります。IT企業にとって幸いなことに、外資規制もあってか、TV局の時価総額は総じて低く、ある程度の株式は購入できます。

 全国放送キー局は、4つしかありません。フジテレビとTBSに対しては狙っている人が明らかになりました。残る椅子はあと2つです。因みにテレビ東京は放送範囲が狭いので、IT企業は、あまり魅力を感じない気がします。

 郵政と道路公団に対してメスが入った今、TV局が最後に残った「既得権益の巣」であるのかも知れません。


2005/10/12(水)

 今日はジェットコースターのような一日でしたが、この先どこまで上昇トレンドが続くのか、誰しもが注目していることと思います。

 以前にも取り上げた、2003年の「りそな国有化」からの上昇と、今年の「郵政法案否決」からの日経平均の上昇の比較を、再度してみました。



 両方とも上昇トレンドであるため、グラフは似てしまうのは当たり前なのですが、それを割り引いても、似たような箇所で一息ついていますね。今年も最後に一花咲かせるパターンになると、ばっちり整合性が出るのですが、どうでしょうかね。

 因みに、2003年の最高値は10/21日につけました。今回の2005年の線も、10/21日でほぼ右側に到達します。正直、アノマリー的な情報で信頼度はまるでないのですが、頭の片隅にでも置いて頂けたらと思います。


2005/10/11(火)

 すみません、またもや訂正です。今週ご紹介した投資戦略「TOPIX浮動株指数導入のインパクト」について、アートコーポを除く二部からの昇格組とマザーズからの移行組の6銘柄について(10末新規算入組)、25日出来高平均の算出が間違っていたため、インパクト日数が間違ってしまいました。

 既に投資戦略の方は修正していますので、そちらを参照してください。公表しているエクセルシートは、チェックした後に訂正しますが、それまでは、申し訳ないのですが、手で書き換えてくださいませ。お騒がせしてすみません。


2005/10/6(木)

 9月第四週(9/22-9/30)の外国人買いは衰えを知らず、東証一部時価総額比で11bps と、2桁台に乗せました。今年の2桁台の買いは4回目で、ここ半年では、8月1,2週と9月1週に続くものです。

 今日は随分と株価が下がりましたが、先週までの統計上は「外国人買い継続」です。一応は「まだいける」サイン継続中です。ただ、相場をリードしてきた銀行株が下がりだしたのが気がかりですね...




2005/10/5(水)

 今月末にある初回の「TOPIX浮動株化」移行について、福寿草さんに教えて頂いて気が付いたのですが、東証発表の「TOPIXの算出に使用する浮動株比率(10月末)について」の中段あたりに、こう記載があります。

本年10月末以降にTOPIXに新たに追加される銘柄(株式移転等による新規上場銘柄を除く)については、段階反映の対象とならず、参考東証株価指数と同様に、追加時より「本来の浮動株比率」が適用されることとなります。

 ということは、株式分割のために9月末から12月末にまでTOPIX算入が延期されたユニチャームペットケア(2059) は、9月末であれば、TOPIXへ発行株式数の100%算入されるはずだったのに、12月末となったため、発行株式の15%しか組み入れられないことになります。

 また、今月末にTOPIX算入される 一部昇格4銘柄にも適用されます。マザーズから一部組もそうです。これら銘柄に対して、ジンベイザメの買いがかなり薄くなることを心に留めて置いてください。通常通り買いが来ると勘違いしている人が多ければ、急落する可能性があります。

 しかしながら、最初から「本来の浮動株比率」で組み入れらるのであれば、2回目、3回目の浮動株移行時に、これらの銘柄は.... 楽しみですね。


2005/10/3(月)

 本日は日経平均銘柄の入れ替え最終章、森永製菓(2201)の日経平均売り日でした。午前中は安くなったものの、午後は逆に盛り返しました。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 このパターン、どこかで見覚えが... そう、第1段の三共が除外される時も同じように、午前中に安値をつけ、その後上昇していました。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 昨年の除外銘柄の場合も、チェックしてみた所、似たパターンでした。代表例として、メルシャン(2536)を見てみましょう。今見て分かったのですが、10時頃に最安値、14時半頃にもう一度下落する所までチャートが似通っています。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 先回りが多すぎると、午後からは買戻しが優勢になり、上昇しやすいのかも知れません。午前中に底をつけたようなパターンに入った場合は、できるだけ早めに、乗り遅れた場合は、14時半頃を狙って、売り切るのが良さそうです。

 今、ふと、過去のインデックス買い日のチャートを見ると、14時半ちょうどあたりが転換点となるようなものが多いような気がするのですが、気のせいでしょうかね? この時間帯以降、証券会社の自己売買部門があまり動きが取れないと、風の噂で聞いたことがあります。また後でチェックしてみましょうか...

 話題変更して、本日大きめのニュース、10月末のTOPIX浮動株化に伴う「TOPIXの算出に使用する浮動株比率」が東証より発表されました。いよいよ動き出します。

 この件については、以前の投資戦略「TOPIX浮動株比率の調整を狙う!」で取り上げた通りで、ここから結論についてはあまり変化はありません(注: 大証と東証の重複上場の場合、出来高を合算していません。ご注意あれ!)。「買い」より「売り」の方がインパクトあります。

 「売り」銘柄と「買い」銘柄を見分けるコツは、「参考東証株価指数に係る銘柄別浮動株比率」が 0.60 以上であれば、「買い」銘柄、それ以下であれば「売り」銘柄と思って結構です。

 10月末の調整による加重平均は、0.87 となっていますが、これは、(1-0.60)* 2/3 + 0.6 の値とほぼ一致します。つまり、加重平均 0.6 へと移動するための、最初の 1/3 の調整であるということです。

 さらに「売り」インパクトが大きい銘柄を探すコツとして、比率の隣に「#」マークがあり、0.6を下回る銘柄を探すと効率が上がります。「#」マークは流動性が乏しいため、比率を引き下げられた銘柄です。「流動性が乏しい」うえに「比率を下げられた」のダブルパンチで、「売り」インパクトが大きくなります。

 問題は、いつから「買い」または「売り」が入るかですが、正直分かりません。この際、いっそのことTOPIXをやめて、「RNラッセル指数」に移り変わる投資ファンドや年金基金もあるようです。

 その場合、これも以前、 投資戦略として「RNプライム指数を先回り!」で取り上げた、買いインパクトの大きい銘柄をチェックしてみるのも面白いかもしれません。

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