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2007年8月


2007/8/31(金)

 あまりニュースになっていないのですが、国土交通省から今日発表された7月の住宅着工は、前月比23%減でした。

 これは、8/8日の夕凪通信で取り上げましたし、国土交通省のページにも記載されていますが、耐震偽装に伴う制度変更によって現場が混乱し、確認検査が進まないためです(サブプライム問題の余波ではありません)。

 確かに「影響は一時的」なんでしょうけれど、通常の確認検査状態に戻るまでは2-3ヶ月は要するでしょう。通常に戻ったとしても、停滞した分が全部はけるまでに時間がかかるでしょうから、長く尾を引くと思います。

 この結果、各デベロッパーの住宅着工が年度の計画通りに進まずに半期または翌期繰り延べの可能性が大きいですし、その着工を待たされている間の人件費は何らかの形で負担している可能性もあります。今後下方修正してくる所が多くなりそうな気がします。

 最近の不動産系の下落は、この状況を消化していたのでしょうかね...。


2007/8/30(木)

 先週の投資部門別売買状況が発表されました。金曜日の信じられないような急落からの復活の週でしたので、ある程度外国人投資家がバーゲンハンティングしているかと思ったのですが、違いました。

 外国人投資家は3市場でわずかに買い越し。東証1部だけに限れば売り越しですので、まったく戻ってきていません(日経平均先物は買い越し)。

 で、誰か大幅買い越しをしたかと言えば「事業法人」です。今まで主役に立つことはなかったのですが、この週だけは特別でした。「売り1」に対して「買い3」と一方的な買い越しです。

 この「事業法人」は金融機関に属していない一般の会社です。恐らくですが、相当の自社株買いが入ったのではないかと思います。また、ヤマダ電機がベスト電器の大株主になったように、この機会に敵対企業の株を買い入れたのかも。逆にお互いの持ち株比率を高め合ったりした可能性もあります。

 急激な下落相場の最後の点を支えるのは、「事業法人」と、ポートフォリオの構成上買いを入れざるを得ない「信託銀行」だったりするのかもしれませんね。


2007/8/29(水)

 過去の急落後のリバウンド相場について、今回のLTCMとの比較以外にも、過去に色々とグラフを描いています。今回は、毎年恒例の春の急落時と、今回の急落をTOPIXで重ねてみました。今回の分は株価下落が収まったと思われた8/9日をベースにして引いてみます。



 急落直下とその翌日くらいまでは動きが似ますが、それ以降は一筋縄ではいきませんね(と、リバウンド相場が外れた時の前振りをしてみる)。一応、LTCM破綻時との比較も更新しましたので掲載します(こちらは日経平均での比較です)。再度下へ加速度がつきそうなグラフです。



 どちらのグラフを見ても、元の位置に戻るには、時間がかかりそうですね。


2007/8/28(火)

 8/4日の夕凪通信「長い下ひげで止まるとは限らない」でご紹介した日足データをアップデートしました。その時は、ここまで下げるとは予測していなかったのですが、指数の行って来い! は、その後にあまり良い結果をもたらさないようです。先頭を切って、危機に直面している誰かが投げ始めているのではないでしょうか。

 7/30日の、いかにも投資家を安心させるような反発といい、8/4日の指数の下ひげといい、「まさか」と思いつつも、2000年米国ITバブルの経験が心の中によみがえっていました。過去にダマされて痛い目に遭うと、人間、用心深くなるようです(笑)。





 もうひとつ、LTCM破綻時との比較をアップデートしました。過去のグラフを参考にすれば、そろそろ次の大きな下落があっても不思議ではない時期です。そこまでの下げはないかも知れませんが、先はまだまだ長そうです。




2007/8/24(金)

 木曜日に発表された先週分の投資部門別売買状況ですが、やはりと言うべきか、外国人投資家が株式を売りまくっていました。それに立ち向かったのは、逆張り派の個人投資家と、ポートフォリオ調整に伴った買いを入れたと思われる信託銀行です。

株式3市場 投資部門別売買状況
外国人 個人 信託
8月2週 -201,578,709 6,995,906 147,994,103
8月3週 -752,062,804 331,949,391 251,950,430

 報道されている限りでは、個人投資家が追証などで痛手を被って意気消沈している話しか出てきませんが、データを見る限りにおいて、株価が安いと見れば黙っては見過ごさず、果敢に買いに向かう根性アリの投資家が多数派のような気がします。それで儲けているかどうかは別ですけれども。

 一方で、外国人投資家の売りは、私が記録している2002年夏以降では、東証1部の時価総額に比較した売り割合が史上最高(-16bps程度)になりました。それだけすごい相場だったのですね。

 久しぶりに、外国人投資家の買い割合のグラフを掲載してみます。ライブドアショック以降の下落と違って、確たるトレンドが発生しないうちに急落しました。このグラフから今回の急落を読み取るのは、正直難しかったです。



 また、LTCM破綻時との比較を更新しました。仮に前回と同じレベルまでリバウンドするとすれば16,600円あたりまで回復します。その後はまた急落が待っています。



 いつも参考にしている「ぐっちーさんの金持ちまっしぐら」のサイトでは、日本の金融機関もCDOをたくさん抱えているとの話ですので、これが発覚し、某信用金庫が倒産したら、最後にもう一押し... という所なんでしょうか。

 多分「おこめやさん」は農林中央金庫のような気がします。村上ファンドにも資金を投入していましたので、可能性は高そう。USB証券のヒアリングにも回答していますし。ミッキーマウス銀行は、キャラクターを採用している東京三菱UFJでしょうね。ここは既に規模を発表しました。

 以上の話の真偽は確かめようがないので、上記サイトの内容をじっくりお読みになって、各自でご判断下さいね。


2007/8/21(火)

 LTCM破綻パターンとの比較をアップデートしました。前回のグラフよりも更に比較しやすいように、急落の日を合わせてみました(今回の推移を一日左側に移動しました)。



 ここ数日間は終値だけで判断すれば、まるで1998年のコピー相場です。このままだと、明日から週末にかけて徐々に下降し、翌月曜日には大幅上昇のパターンです。

 とはいえ、世の中の論調が「先行き不安定」が大勢のため、あまり下落せずにそのまま上昇もありえるのではないかと思ってしまいます(大勢が不安 => 売りたい人は既に売っている => 売り手が存在せずバーゲンハンターしか残っていない)。うーん、どうすべきか悩みどころですね。


2007/8/20(月)

 最近の激しい株価の乱高下のため、来週月曜日から日経平均先物とオプションの証拠金が1.7倍近くに引き上げられます。「今日の明日」といった話ではないのですぐには影響はでないとは思いますが、来週からポジション取りにそれなりにコストが必要となります。

 前例として、ライブドアショック直前の12月に、金の証拠金が突然引き上げられた影響と思われる「円高」と「株安」に見舞われました(参考: 投資戦略「金(きん)」で、日経平均が下がった!?)。証拠金ぎりぎりで勝負している側がポジションを解消せざるを得ない状況になります。

 さすがに現状況では、外国人投資家や個人投資家が先物ロングを積極的に積んでいるとは思えません。従って、証拠金の引き上げによって株価が下落するとは考えにくいのですが、またどんな余波が出るか分からないので、一応気にかけておいた方がよろしいかと。


2007/8/19(日)

 月曜日のリターンリバーサル(となる予定)に備え、LTCM破綻時とライブドアショック時のリターンリバーサルが参考になるのではないかと、その前後の日経平均の日足を調べてみました。

 まずはLTCM破綻時です。今回と一緒で金曜日に急落を演じました。5日目にあたる部分が明日に該当します。



 急落日以降にも下ひげがそれなりにありますね。特に火曜日は金曜日の安値さえも割っています。それでも水曜日には前週の金曜日の下げの分は埋めています。

 ここでポイントとなりそうなのは月曜日でしょうか。金曜日は週末に何が起こるかわからないここと、短期リバーサルの手仕舞いで下げるような感じです。そして翌月曜には何もなかったことで上昇したのではないかと。

 次にライブドアショック時です。この時は水曜日、木曜日と連日の400円の下げの後の金曜日の反発でした。この時にリターンリバーサルはわずか1.5日です。



 今度は週末に向けて上昇していますが、これは「単一の事件」だったために、週末不安はほとんどないことが影響したのではないかと思います。そして月曜日更に上昇しました。参考までにJASDAQ平均についても掲載します。



 調査サンプル数が少ないのですが「リターンリバーサルはあれど第一陣は短期勝負。もう一度押した後に第二陣の短期チャンスあり」といったことが過去からの教えである。と私は読み取りました。今回も同じになってくれますかどうか。

 もう少し過去のリターンリバーサルを調べたいとのことでしたら、Nikkei Netに過去の日経平均下落率トップ20が掲載されていますので、そちらを参考にしてその近辺の日足を調べてみるのが良いかと思います。

 また、掲示板で、線香さんが、日経平均先物300円以上ギャップアップスタート時の解析もされていますので、ご参考あれ。

 今回の下落率は、日経平均約58年の歴史のうちの第16位です。計算上は4年に1度程度の経験です。第5位の2000年4月は日経平均大規模入れ替えの影響、第8位の2001年9月は9.11テロの影響ですので、近年では久々の平時での下落ですね。


2007/8/18(土)

 相場は繰り返すものなのですね。LTCMの破綻時のグラフと比較して、自分自身でも半信半疑だった日経平均4%下落、15,500円の予想を遥かに超えていきました。

 早速木曜日のグラフをアップデートしました。今回はドル円の推移も一緒に入れてみました。ついでに、日付が間違っていた(グラフは一緒です)ので、それも修正しました。



 過去のグラフからは、短い周期では2-3日、長めで1.5週間程度のリバウンド相場(リターンリバーサル)がやってくることが示唆されています。

本日の日本経済新聞の記事から:
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インターネット専業証券でも十七日、大手五社で一万件を超える追い証が生じた。一日の件数としては昨年一月のライブドアショックなどを超え、過去最大となった可能性が高い。
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 こうなると、ライブドアショック時のリバウンド相場とそっくりになる可能性があります。その時に私は呆然と株価上昇を眺めていました。今回はその時の反省を生かす時がやって来た! と勝手に思っています。こればかりは自己責任でご判断くださいね。

 一方でドル円相場ですが、前回と比較しておおよそ、一緒のレベルになりました(円高になった)。その後、ドル円相場はもう一段の円高がやってくるのかも。レベルとしては97円50銭あたり。まさかと思いますよね。私もそう思います。でもそのまさかが、株式相場では起こったのですから...。

 もうひとつ、昨日FRBが公定歩合を0.5%緊急利下げしました。そういえば、過去にもFRBが緊急利下げした時があったなぁ... と記憶をたどってみると、2001年1月3日でした。まだ米国に居たときだったので鮮明に覚えています。そのときは場中に発表され、急激に株価が上昇した記憶があります。そして、あまり効果が長続きしなかった記憶も...。

 実際にその時のNASDAQの値動きを見てみましょう。急激に株価が上昇した後にじわじわと値下がりし、そこから復活、そして下落と、めまぐるしく動きました。



 今回の効果の程はこれからの話ですが「FRBが緊急利下げしたからもう安心」ということは楽観過ぎる... とだけ認識して頂けたらと思います。

参考URL:
FRBの公定歩合、FFレートの推移(FRB)
2001年1月の緊急利下げ時のニュース(japan.internet.com)


2007/8/16(木)

 こんな相場の時は、ちょっと脱力系の話題でリラックスしてから本題へ。

 いつも大変お世話になっているある方からお聞きしたのですが、NHK「みんなのうた」で「おしりかじり虫」が「だんご3兄弟」をしのぐ程の大ブレイク中とのこと。早速私も番組を見てそのシュールさに腹を抱えて笑ってしまいました。よくもまぁ、こんな設定を考え付いたものです。すばらしすぎる。

 検索エンジンで「おしりかじり虫」をヒットさせると、映像が転がっています。正式コンテンツではないと思いますのでリンクは張りません。もしよろしけれ「みんなのうた」を番組予約あれ!

 さてと本題です。8/1および8/10に掲載しまいた「LTCM破綻時の下落パターンとの比較」について、アップデートしました。以前はTOPIXでしたので、これを日経平均に修正し、もう少し日程を前から掲載しました。



 改めてグラフを引きなおして自分で超びっくりです。似過ぎています(とはいっても、意識的に似た所を拾っているので、ある程度は似るのは必然ですけれども)。

 LTCM崩壊時の終値でのリバウンドポイントは85%近辺でしたので、今の日経平均にすれば15,500円ちょっとあたりに該当します。しかも日程的には明日が濃厚。しかしながらこれを達成するには今日の時点から更に4%の大崩落が必要。そこまで行かなくても、グラフ通りに明日あたり、ひとまずの大底になってくれたら...。


2007/8/15(水)

 アジアの中央銀行のいくつかは、自国の通貨下落を抑えるために、介入を断続的に実行しているようです。以下ロイター記事から。

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高金利通貨や株式に幅広い売りが出ており、マレーシアリンギ<MYR=>は5カ月ぶりの安値となる1米ドル=3.4920リンギに下落した。

クアラルンプールのあるトレーダーは、3.4840─3.4920リンギの水準で、マレーシア中銀が国営銀行を通じて米ドル売り介入を行ったもようだと指摘している。同トレーダーはこれについて「下げの進行を抑制するものだろう」と述べた。

フィリピンペソ<PHP=>は1カ月ぶりの安値となる0.8%安の1米ドル=46.25ペソをつけている。トレーダーらは、フィリピン中銀による様々な水準での介入によって、断続的に下落が抑えられていると述べている。

ジャカルタのトレーダーらは、インドネシア中銀が米ドル売り介入を実施したことにより、2006年6月以来の安値となる1米ドル=9405インドネシアルピアの水準でルピア<IDR=>の下落が食い止められたと指摘している。

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 もしこの信用収縮(資金逃避)の動きが止まらず、どこか1国でも大幅な通貨下落が止められなかったら???

 きっと世界銀行が出てきて厳しい条件下での通貨支援。質への逃避が顕著になり、債券のスプレッドが広がりLTCMのようなヘッジファンドが1-2個吹き飛んで終焉を迎える。まるで10年前の再現...ということはないですよね、さすがに。

 こういった事態になる確率は極めて低いとは思いますが、ここまで想定シナリオを組んでおけば、多少のニュースにも驚かずに対処できるのではないかと。


2007/8/12(日)

 最近肩こりと体の疲れがとれなくなり、これを何とか改善するため、思い切って10万円近くする椅子を買ってしまいました。その名も「バロン」。名前も米国投資週刊誌「バロンズ」にも似ているので、これは買うしかないかと(笑)。

 背中の部分がメッシュタイプで、後ろから扇風機を当てると超快適。涼しいの一言!! 意外と背中は汗をかいているものなのですね。長時間座っていても楽です。まだ肩こりは多少残っているけれど、激痛はなくなりました。やっぱり健康が一番ですね。

 そう言えばその昔、米国に住んでいた頃、「バロンズ」の名は有名だったので、ちゃんと製本された週刊誌だと思っていたのですが、書店でフリーペーパー誌と同じ体裁で売っていた(新聞の土日版の付録のようなもの)のを見て、ちょっとショックを受けました(笑)。

 さてと、お知らせです。明日エンジュクさんが発行するメルマガに、私が投稿した記事が掲載されます。よろしかったら登録してみてくださいね。まぐまぐを利用しているので、参加も脱退も自由に行えます。こちらからどうぞ。
http://blog.mag2.com/m/log/0000111350/

 日々の感想などは夕凪通信、投資手法については投資戦略、投資の考え方はメルマガと、使い分けて掲載していこうかと思います。

 金曜日は斉藤さんが投稿された記事が掲載されていました。ブレイクアウトを狙った場合のバックテスト結果が掲載されていたりして、興味深かったですよ。

 さてさて、月曜日はどっちに振れるのか全くわかりませんが、緊張の一日になりそうですね。投資を真摯に受け止めている皆様には、必ずや雪崩のごとく幸運が訪れます! Good Luck!


2007/8/10(金)

 いよいよ最後の直線に入ってきたような感のあるサブプライム問題ですが、1998年に起きた信用収縮によってLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)が破綻した時とのグラフと再度比較してみます。日経平均の推移も追加しました。



 短期的にはリバーサルがあっても不思議ではない所です。斉藤銘柄に該当する銘柄数も、30, 28, 41 と推移し、過去の統計からは、まず負けることのない程のサインが出ています。

 一方で1998年はリバーサルから約8営業日後に、最後の大きな下落が発生しました。よって今後、一旦株価が上昇した場合でも、また次の下落があるかも...と念頭に置きながらトレードするのがよろしいかと。

 各国の中央銀行が動いているのは、大混乱による大きな「ドスン」を防ぐための措置でもあるでしょうから、今回は最後の「ドスン」はありえない... と思いたい所ではあります。


2007/8/9(木)

 今日発表された先週分の投資部門別売買状況ですが、かなり特異な値がでていました。現物株で自己売買部門が8,000億近くと、私の今までの記憶にないくらいの売り越し額です。売り崩しの仕掛けで話題となったライブドアショック時でさえ、6,000億程度の売り越しでしたので、その上を更に行きます。

 ...しかしながらこれには裏があって、自己売買部門はTOPIX先物と日経225先物を大幅に買い越していて、トータルすれば、ほぼチャラです。先物と現物との裁定取引を相当活発に行ったようです。

 外国人投資家は先週も売り越し。個人投資家がこれに向かういつものパターンなのですが、今回は投資信託と信託銀行がかなり応援しました。投資信託は さわかみファンドが頑張っているのでしょうかね??

 しかし、信託銀行まで大幅買い越しには驚きました。ポジションを保つため、株価が上昇したら売り、株価が下落したら買い とバランスをとっているんでしょうね。

主体(現物株) 金額(千円)
自己売買 -791,723,592
外国人 -141,355,317
個人 427,160,085
投資信託 133,395,705
信託銀行 163,826,702

 今年2月の上海ショック時にには、3週間ほど外国人投資家が売って、それから戻ってきました。今回の売り越し金額ペースはほぼ一緒。同じパターンで行動するのであれば、今週が3週目となり、来週あたりは復活することになるのですが、さていかに。

期間 TOPIX先物 225先物 株式(3市場) 全合計
2月4週 -415,758 -271,506 -264,968 -952,232
3月1週 -93,105 -386,055 -390,040 -869,200
3月2週 -168,590 -176,672 -86,883 -432,145
3月3週 42,749 158,438 408,619 609,806
3月4週 -151,951 96,260 80,662 24,971
7月4週 -289,072 -363,017 -286,998 -939,087
8月1週 -333,773 -384,004 -141,355 -859,132


2007/8/8(水)

 あまりメディアで取り上げられていないのですが、6月20日から建築確認審査の新制度が施行されました。耐震偽装に伴う制度改革です。どうもその新制度の基準があいまいで現場が大混乱しているようです。

 詳しくは、NBonlineの"緊急提言! 現場知らずの「耐震偽装対策」が招く危機"をご覧下さい。

 制度改革に伴い「駆け込み需要が出た」ことと、その後の「確認検査が遅れている」との噂は耳にしていたのですが、この記事を拝見する限り、いまだに遅れは改善されていないようですね。

 実際、日本ERI(2419)のプレスリリースでは「平成19年6月20日からの改正建築基準法施行により、平成19年7月から8月にかけての確認検査業務の売上が9月以降にずれることが予想され、売上高および利益について下方修正します。」とあります。

 こうなるとどんな影響が出るのか、私には消化不足なのですが、建築着工の遅れから、建設業者の空き稼動が発生したり、部品の在庫が増えたりすのではないか、中古住宅が多少値上がりするのではないか? といった素人考えしか思い浮かばないのですが、実際はどうなんでしょうかね。

 日本ERIによれば、2ヶ月程度の遅れを計算しているようですので、トータルでの影響は軽微なのかもしれませんが、第2四半期の決算には相当響くような気がします。

 建築関連で現在株を保有している方や、これから保有を考えている方は、この影響を受けるのか考慮した方がよろしいのではないかと。

 国土交通省は、毎月末に前月分の着工件数を発表しているようですので、8/31日はちょっとした騒ぎになるのかも??


2007/8/6(月)

 まずは宣伝から(笑)。いつもお世話になっているエンジュクさんのメルマガに月に1度、記事を執筆することになりました。記載内容については、今まであまりお話する機会がなかった「投資に対する心構え」あたりを考えています。私以外にも斉藤さんやツチヤさん、あいこさんなども執筆していますので、よろしかったらメルマガに登録してみて下さいね!

 登録は、エンジュクさんのサイト左上にメールアドレスを入力する欄がありますので、そちらからお願いします。まぐまぐの配信システムを利用しています。私の記事の初回掲載は8月13日(月)を予定しています。来週早々です。

 私が投資を始めたのが1999年の米国市場からですので、まだ投資歴は8年程度です。そんなヒヨッコが「投資に対する心構え」を先輩諸氏に述べていいのだろうかと思う所もありますが、ほんの少しでも参考になればと。

 ということで、私は1998年に起きた信用収縮によってLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)が破綻した時を体験していないのです。サブプライムローンから発展した今回が信用収縮の初体験です。

 私が債権系で信頼を寄せる情報元の「ぐっちーさんの金持ちまっしぐら」によれば、"第4コーナーをまわった"とのことですので、これからいよいよ最終局面に突入してくるはずです。こういった事態にどう対処すべきなのかを勉強する最高の機会がやってきます。これがちょっと楽しみだったりします。現場で危機に対処している方には申し訳ないのです...。

 LTCMが破綻後の翌年の1999年は、いわゆるITバブルで株価が急上昇した年でした。今回も信用収縮を乗り越えた後にチャンスが巡ってくる... と期待しています。


2007/8/4(土)

 おとといの木曜日の日経平均は、見事な行って来い! でした。昼過ぎの急落からで年初来安値にタッチしそうな所から、また急騰して戻ってきました。始値から約1.7%の上下動がありました。一日チャートを見てみましょう。(出典: Yahoo Japan Corporation.)





 「教科書のような大きな下ひげをつけたし、これが一旦の底値となり、買いに行ける」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、私の経験からはその逆です。私は過去2度ほど、同じような行って来い! を体験しています。2000年4月4日の米国NASDAQ、2006年6月2日のJASDAQ平均です。いずれも下落途中での出来事でした。

 まずは、2000年4月4日の米国NASDAQを見てみましょう。ダブルトップの5,000台をつけた後に発生しました。その時は14%というすさまじい行って来い!でした。



 次に、2006年6月2日のJASDAQ平均を見てみましょう。この時は5%近くの行って来いです。一日チャートも一緒に見てみます。(出典: Yahoo Japan Corporation.)





 下落途中で大きな下ひげをつけても「そこで終わりとは限らない」ということを理解して頂けたらと思います。

 もうひとつ、木曜日に発表された投資部門別売買状況です。やっぱりと言うべきが、外国人投資家が資金を引き上げています。上海ショック時と同じですね。その時はあと2週ほど売り越が続きました。

 これに対抗し買いに出るのが個人投資家です。いつものことですが個人投資家は逆張り投資が主流のようですね。

期間 TOPIX先物 225先物 株式(3市場) 全合計
2月4週 -415,758 -271,506 -264,968 -952,232
3月1週 -93,105 -386,055 -390,040 -869,200
3月2週 -168,590 -176,672 -86,883 -432,145
3月3週 42,749 158,438 408,619 609,806
3月4週 -151,951 96,260 80,662 24,971
4月1週 -90,616 127,416 486,753 523,553
4月2週 -215,961 63,569 339,822 187,430
4月3週 -77,133 78,511 515,766 517,144
4月4週 -1,925 91,440 111,148 200,663
5月1週 -46,427 -49,772 -5,535 -101,734
5月2週 -818 -16,141 233,496 216,537
5月3週 -235,590 -61,423 175,158 -121,855
5月4週 -84,087 7,299 342,346 265,559
5月5週 186,826 317,229 544,528 1,048,583
6月1週 62,525 -432,132 572,242 202,635
6月2週 -67,846 153,589 305,203 390,946
6月3週 6,417 22,185 237,265 265,867
6月4週 -96,674 -206,366 30,953 -272,087
7月1週 -6,920 45,133 476,798 515,011
7月2週 -43,854 272,804 246,408 475,358
7月3週 -53,192 -176,824 377,231 147,215
7月4週 -289,072 -363,017 -286,998 -939,087


2007/8/1(水)

 昨日は7月の取引最終日でしたので、毎月恒例の「似ている月足チャート」を掲載します。日経平均について、上海ショックは乗り越えたのですが、サブプライムローン問題で形が乖離し始めました。

日経平均 1986年(バブル前夜)〜

日経平均 2005年〜


 罫線で見ていると分かりづらいのですが、月末終値だけの推移を見ると、はっきりその違いが分かります。一時的な乖離ならいいのですが...



 JASDAQ平均については、逆に似てきました。投資家の傷が癒えるのは、やはり時間が必要ということでしょうかね...。

JASDAQ平均 2000年(ITバブル崩壊後)〜

ASDAQ平均 2006年(ライブドアショック以降)〜


 もうひとつ、今日の値下がりについて、過去の似たチャートに重ねて見ます。比較しやすいように前回と基準日を変えてみました。今回は過去のチャートの形は似ているとは言い難いのですが、下落スピードとその割合を比較して頂ければと。



 今日の値下がりも不完全燃焼気味で、斉藤手法(5日平均移動線からの乖離-10%、25日平均移動線からの乖離-25%)に引っかかっているのも、僅かに2銘柄だけです。買いを入れるにはまだちょっと早いような。

 ついでに、1998年の信用収縮によってLTCMが破綻する前の、ダウの株価推移とも比較してみます。直接比較する意味はあまりないのですが、先はまだまだ長いかもよ... ということで。




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