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リストマークいつまで続くか分かりませんが、こんな日記風のページを作ってみました。
リストマークくれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!

2005年5月


2005/5/31(火)

 今日は「来るか来ないか」ドキドキのMSCI買い日でした。上昇率こそは昨年より小さかったものの、しっかりとやって来ました。今年3月昇格銘柄のTOPIX買い日の時もそうだったのですが、銘柄数が多いと、先回り買いが分散されて、上昇する傾向があるようです。

 結局、前日終値を、今日のザラバで抜けなかった銘柄は、エルピーダのみで、他33銘柄は抜いていきました。今日の終値だけで判断すれば、そんなに上昇していない感じがあるのですが、午後からのザラバは上昇し、結構楽しめたのではないかと思います。

 さて、昨日終値比で、「本日の終値」と「ザラバ高値」との両方の上昇率を見てみましょう。浮動株調整後の時価総額順(想定)に並べていますが、順位にあまり関係なく、まんべんなく買われました。

コード 銘柄 前日終値 終値 高値 前日比 前日比高値
9433 KDDI 490000 498000 501000 1.63% 2.24%
5214 日本電気硝子 1660 1684 1695 1.45% 2.11%
8015 豊田通商 1839 1843 1865 0.22% 1.41%
4508 田辺製薬 1127 1125 1145 -0.18% 1.60%
8369 京都銀行 934 914 945 -2.14% 1.18%
8060 キヤノン販売 1894 1929 1936 1.85% 2.22%
6366 千代田化工建 1291 1301 1301 0.77% 0.77%
5471 大同特殊鋼 434 444 444 2.30% 2.30%
8701 イー・トレード証券 329000 345000 350000 4.86% 6.38%
9427 イー・アクセス 70600 70500 73400 -0.14% 3.97%
6665 エルピーダメモリ 3910 3830 3900 -2.05% -0.26%
6457 グロ−リ−工業 1850 1837 1870 -0.70% 1.08%
2433 博報堂DYHLDGS 7560 7590 7660 0.40% 1.32%
9435 光通信 6520 6490 6580 -0.46% 0.92%
4062 イビデン 2710 2810 2810 3.69% 3.69%
4835 インデックス 249000 268000 270000 7.63% 8.43%
8955 日本プライムリアルティ 324000 325000 325000 0.31% 0.31%
9009 京成電鉄 521 525 526 0.77% 0.96%
4922 コーセー 3670 3670 3720 0.00% 1.36%
8628 松井証券 1252 1253 1270 0.08% 1.44%
8615 三菱証券 910 911 917 0.11% 0.77%
5991 日本発条 891 904 907 1.46% 1.80%
8327 西日本シティ銀行 432 448 450 3.70% 4.17%
8959 野村不動産オフィスF 790000 798000 798000 1.01% 1.01%
8933 エヌ・ティ・ティ都市開発 488000 483000 494000 -1.02% 1.23%
4536 参天製薬 2390 2450 2475 2.51% 3.56%
8597 SFCG 27340 27640 27650 1.10% 1.13%
8606 新光証券 337 331 344 -1.78% 2.08%
8473 ソフトバンクインベストメント 34500 35900 35900 4.06% 4.06%
5110 住友ゴム 1152 1156 1170 0.35% 1.56%
4043 トクヤマ 830 804 836 -3.13% 0.72%
5423 東京製鐵 1384 1434 1434 3.61% 3.61%
8804 東京建物 735 754 757 2.59% 2.99%
6506 安川電機 613 615 618 0.33% 0.82%
平均 1.03% 2.15%

 参考までに、時価総額上位3銘柄の一日チャートをみてみましょう。いずれも上昇率は限られているものの、それなりに楽しめた上昇があったことが分かります。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

KDDI(9433)


日本電気硝子(5214)


豊田通商(8015)

 
 私は売り板も買い板も比較的薄い日本電気硝子(5214)の様子をじっくりと見ていました。動き出したのは、14:30きっかりでした。それまでの売買が何だったんだろうと思えるような、大規模な「買い」が断続的に入り、途中下落するものの、売り板が浅く、それを見透かしたが如く、大引けに向けて、バリバリと音を立てるような感覚で、売り板をこなしていきました。

 また、ここで全体的な動きも見てみましょう。昨年は、「衝動買い」「狼狽売り」のサイクルを早めにこなした「N字カーブ」で、発表日からインデックス買い日まで、2週間程しかない場合によく見ることができる形です。

 今年は、「衝動買い」からじわじわと「見切売り」で下落し、約4日前から上昇に転じる「N字カーブ」で、発表日からインデックス買い日まで、1ヶ月程度ある場合に良く見ることができる形です。

 こういった見事な「N字カーブ」を見るたびに、「美しい」と思ってしまう私は、ちょっと変わり者ですね(笑)。




2005/5/30(月)

 いよい明日はMSCI買い日です。昨年、MSCI買い日に上昇した主な銘柄の一日チャートをチェックしてみましょう。(出典: Yahoo Japan Corporation.)

新生銀行(8303) - 7.03%の上昇


NOK(7204) - 6.18%の上昇


楽天(4755) - 4.53%の上昇


 典型的なインデックス買いの上昇ですね。勝負は午後からで、特に 14:30 を過ぎてから始まります。Jパワー(電源開発)は2度急上昇する!? の後半でもお知らせしましたが、浮動株調整後の時価総額が大きいものが買い進まれていることがわかります。

 しかしながら、一般に公開された情報では、今年の採用銘柄で、どれが浮動株調整後の時価総額が大きいのかが分かりません。

 手がかりとしては、ロイター提供の採用銘柄の羅列を見る限り、この順番通りではないかと思います。もしMSCI買いがあまり発生せず、失敗した場合でも、ケガが少ないのは、この上位銘柄群ではないかと思います。


2005/5/28(土)

 以前に夕凪通信で取り上げ、その後に株価の推移についてフォローしていなかった銘柄について、ここでまとめてフローアップします。

 最初に「事故発生後」のJR西(9021) について、株価の推移です。関西電力と比較していますが、これは2004年8月に起きた蒸気漏れによる事故後の株価の推移と見比べるためです。



 そう簡単に株価は戻らないですね。じわじわと下落傾向です。TVで繰り返し報道されることによる影響もあるでしょう。事故後の瞬間的なリバウンドを狙う以外は、売りスタンスが正解のようです。

 次に「虚偽記載発覚後」の小田急電鉄(9007)についての株価の推移です。昨年、同じく虚偽記載が発覚した日本テレビとの比較です。



 JR西の場合と違い、本業とは関係ないスキャンダルということもあると思いますが、株価はゆっくりと回復基調です。長期保有を目的とする場合には、良い買いタイミングとなりそうです。

 最後に MSCI の新規採用銘柄の株価推移です。昨年と比較して、すこぶる調子が出ません。残りはあと2日です。先回り買いが抑えられている気がします。これからが楽しみ & 当日のデイトレは面白いかもしれませんね。




2005/5/26(木)

 今日は5月末優待銘柄の権利落ち日でした。5/24日で取り上げた「壱番屋(7630)」について、どの戦略が良かったのかの結果がでました。逆日歩は予想通りの最高料率 10円 でした。

 以下の表は、壱番屋(7630) の株式 100株について、各戦略を実践した結果です。権利日の終値で購入し、権利落ち日の始値で売却した場合を想定しています。売買手数料、名義書換料、信用利率は無視しています。

戦略 結果 譲渡益 優待相当額 配当相当額 逆日歩(2日分) 最終損益
現物のみ所持 × -14,000 2,500 2,700 0 -8,800
優待券タダ取り 0 2,500 0 -2,000 500
信用売り 14,000 0 -2,700 -2,000 9,300
信用買い
(逆日歩狙い)
× -14,000 0 2,700 2,000 -9,300

 「逆日歩負担が2日分で済んだ」ことと、「株価が下落した」ことから、「信用売り」戦略が勝利を収めました。どうしても優待券を手に入れたい場合は、「優待券タダ取り」+「信用売り」 の複合的な戦略が正解でした。

 先月の優待銘柄は、株価がほとんど下落しなかったことと、逆日歩負担が5日分必要だったことから、「信用買い」戦略が勝利を収めていました。

  結局は、当たり前のことなのかも知れませんが、逆日歩を最高料率として事前に計算して、この負担が軽ければ「優待券タダ取り and/or 信用売りに加担」、重ければ「現物所持 and/or 信用買い」が、ケガは少ないようです。

 因みに、最高料率の計算式は、日本証券金融 のページにあります。もう少し簡単に、銘柄別に知るには、同じく日本証券金融のページで毎日発表される、品貸料率一覧表 の表中に、記載されています。


2005/5/25(水)

 好業績の発表によって急騰した銘柄が、その翌日には急落するパターンを良く見かけます。特に今日はその傾向がはっきり現れました。昨日の東証一部上昇率トップ4は全て好業績銘柄だったのですが、今日は全部下げがきつく出ました。

コード 銘柄 上昇率 終値 翌日始値 翌日終値 翌日上昇率
2602 日清オイリオ 14.77% 614 604 588 -4.23%
7550 ゼンショー 12.46% 2220 2180 2105 -5.18%
9115 明治海 7.53% 414 414 393 -5.07%
6375 日コンベヤ 6.57% 146 145 140 -4.11%

 また、それ以前の上昇率トップ銘柄についても2-3日分調べてみた結果、やはり好業績だけでは下落基調です。しかしながら、「好業績 + レーティングの引き上げ」や「ストップ高」では、下落しにくい傾向にありました。

 好業績によって翌日急騰している銘柄の「衝動買い」は、ちっと気をつけた方が良いようです。


2005/5/24(火)

 明日は5月末優待銘柄の権利日です。今月に東証一部に昇格したばかりのカレーチェーン「壱番屋(7630)」も優待権利日を迎えます。

 この「壱番屋(7630)」は、貸借銘柄であるため、「信用売り + 現物」の中立ポジションにより、優待券タダ取り戦法が可能です。ですが逆日歩の料率次第では、タダ取りメリットを享受できるか分かりません。

 しかしながらラッキーなことに、今月末は土日がはさまらないため、逆日歩の負担は2日間で済みます。今の株価であれば、逆日歩の最高料率は 10 です。先月4月の優待銘柄のほとんどが、この最高料率の逆日歩で決まったことを考えると、10 X 2日分 の 20 での決着が予想されます。

 今回の壱番屋の優待は、1,000店舗達成記念により、100株で 2,500円分配布されます。そう考えると、逆日歩 20 X 100株 = 2,000円 であるため、計算上、500円のお得です。しかしながらこれでは売買手数料で赤字です。

 ここで取ることができる選択肢は、3つほどあるかと思います。
  1. 株価がそんなに下がらないことを期待して、現物だけ確保する。この場合、100株購入で、優待券 2,500円と、配当金 2,700円(税引き後) の 計4,700円が確保できる。
  2. 逆日歩がそれほど高くならないことを期待して、優待券タダ取りの「信用売り + 現物」のポジションを確保する。
  3. 急激に株価が下落することを期待して、「信用売り」を行う。この場合、逆日歩 2,000円と配当相当額 2,700円 を覚悟しなければならないが、それ以上に株価が下落すれば、元が取れる。
 さて、どれが一番賢い選択となるか、悩み所です。


2005/5/23(月)

 MSCI買いを来週火曜日(5/31)を控え、新規採用銘柄の株価の今後について、昨年と比較することで予想してみたいと思います。何はともあれ、グラフを見てみましょう。市場の影響を排除するため、TOPIXで差分調整しています。



 今年は去年と比べ、ずいぶんとおとなしい動きです。小さい波ですが、昨年同様に「衝動買い」と「狼狽売り」のサイクルがありました。今後は、これからじわじわ上昇するはずなのですが、まだピリッとしません。

 採用銘柄数が多く、先回り買いが集中しにくいことから、私は上昇する方に賭けたい所ですが、どうでしょうかね。


2005/5/20(金)

 車の生産技術の見本市、「人とくるまのテクノロジー展」を見に行ってきました。私は株の売買をする(ポジションを取る)際、なじみのない企業は、大きく動かせない小心者です(笑)。「トヨタ紡織(3116)」や「スタンレー電気(6923)」など、今まで活字でしか知らなかった企業が、どんな活動を行っているのかが分かったので、これで大きくポジションを取れます。

 ITバブルが盛りだった頃、私はアメリカのシリコンバレーにいたのですが、よくこういった見本市に出かけていました。本当の目的は企業・トレンド調査なのですが、ついてに面白そうなインターネット関連企業を見つけたら、その企業の株を「即買い」していました。

 メディアがこういった企業を取り上げるまでには、大体1-3ヶ月くらいのタイムラグがあり、世の中に知れ渡った所で、急騰することが多くありました。再びテーマ株がもてはやされるような時代がやってくれば、こういった調査が有効だと思います。

 話題変更して、お天気の過去の状況を知るサイトについて、「しんえつ」さん、「タコ」さんからメールで教えて頂きました。どもうありがとうございます。もう少し後になると思いますが、「お天気と株価の関係」について調査したいと思います。
http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/past/ (2年分)
http://weather.crc.co.jp/weatherchart/ (2000年7月から)


2005/5/19(木)

 今日の関東地方は朝から気温が高く、とても気持ちよい天気でした。そのせいもあってか、私が先日予想したとは全く反対に(笑)、素晴らしい上昇でした。

 以前、天気と株価の関係を調べようと思ったのですが、過去の天気を公開しているサイトを発見できずに、断念した経緯があります。もしどなたかサイトをご存知でしたら、教えて頂けたら嬉しいです。

 今日の話題は、やはり、小田急グループですね。虚偽記載を申告しなかったことが批判されています。これで思い出すのは、去年同じように虚偽記載で整理ポスト入りした「日本テレビ(9404)」です。今日の「小田急電鉄(9007)」の株価動向と比較してみます。

銘柄 発覚後の
最初の取引日
始値 高値 安値 終値 終値/始値
上昇率
日本テレビ 2004年11月8日 14,010 14,880 14,010 14,800 105.64%
小田急電鉄 2005年5月19日 550 576 541 568 103.27%

 どちらも始値近辺で底を打ち、その後、上昇に転じ、高値に近い値段で引けています。どちらの上昇率も、1日としては素敵な数値です。こういった「上場廃止を逃れるためといった悪質な理由」ではない虚偽記載の場合、パニック売りを拾うのが良さそうですね。

 因みに、今日の小田急電鉄の一日チャートです。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 もしかして、小田急電鉄の明日以降の値動きについても、日本テレビの株価の推移が参考になるのではないかと思い、チャートにしてみました。



 日テレの株価は、上昇しているものの、なかなか戻らないですね。監理ポストを解除された所でも、まだまだ株価が低い状況です。「会社の体質に問題あり!」と思われたのでしょうか? それともテレビで「バッシング」を受けたせいでしょうか?

 いずれにせよ、小田急電鉄の明日以降の株価の戻りを狙う場合、すぐに結果が出るのは難しいかも知れません。


2005/5/17(火)

 毎日じわじわ株価が切り下がり、まるで昨年の4/26日および今年の4/8日からの下落と同じ道をたどるのではないかと思える程です。TOPIX終値の推移をグラフ化して比較しましょう。



 似ているようで、似ていないようで... 2度あることは、3度ある?? 過去のパターンに習うとすれば、明日は最後の急落があり、その翌日の朝方に最後の投げが出て終了することになります。

 別に煽るのが本意ではありません。私の予想は良く外れますし(笑)。ただちょっとだけ頭に片隅に入れておいて、柔軟に対応できるようにしておくと、何かと便利かと。

 話題変更して、今日はダイエーのTOPIX買い日でした。最後は結構な上昇です。全般的な株価下落局面では、早めに投げが出るので、昨日の三井化と同様に、下値を確認した所からのデイトレードが適しているのかもしれません。今後のご参考まで。(出典: Yahoo Japan Corporation.)




2005/5/16(月)

 いきなりですが訂正からです。昨日「三井鉱山」の産業再生機構が所持している株数はTOPIXにカウントされているという話をしたのですが、それは間違いで、カウントしないとの東証からのアナウンスがあったのでした。掲示板にて「福寿草」さんに教えて頂きました。ありがとうございます。

 そうなると、毎月20日に発表される「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」だけを追っても、TOPIXでカウントする株数と違う場合があるということです。確実に知るには、東証との間で、Tokyo Market Information(TMI)サービスの契約 を結べば分かるようです。試しに契約してみようかな...

 今日は三井化(3315)の日経平均買い日でした。入れ替え一銘柄だけに集中されると、厳しいのでしょうかね。ほんの一瞬だけ前日比プラスに転じましたが、そこまででした。右肩上がりのグラフで、それなりの上昇なのですが、始まりが悪すぎました。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 結局ベストな売りタイミングは、三井化が「日経平均に採用」と発表された翌日の朝でした。一銘柄だけに集中砲火を浴びる場合には、早めの処置が良いようです。

 話題変更して、カカクコム(2317)が、不正アクセスに遭って、サイトを一時閉鎖しています。復旧まで一週間程度かかるとのアナウンスでした。私はてっきりストップ安に張り付いているのかと思っていたら、全然そんなことはなかったですね。(出典: Yahoo Japan Corporation.)



 アナウンスを見る限り、サイトは相当の重傷です。通常、この手の障害には、あらかじめ対応策を持っていて、数分間でのシステム切り替えや、最悪でも数時間内に復旧させるように考えられています。  

 それが1週間も閉鎖するとは、普通考えられないような状況に陥っている可能性が高いです。更に訪問者にウイルスを撒き散らしていたなんて... 後で尾を引かなければ良いのですが。そう考えると、前日比 -5% 程度で済んでいるのが、とっても不思議なのです。一週間もしないうちに再開されると想定しているのでしょうかね。


2005/5/15(日)

 掲示板でも話題となりましたが、5/17日に予定されている、ダイエーのTOPIX買いに、政府が出資している「産業再生機構」の株式分はカウントされるか? について、少々調べてみました。東証に実際に聞いたわけではないので、仮定の域を出ないことをご承知下さい。

 「産業再生機構銘柄は買いか?」の調査で、産業再生機構は、三井鉱山(3315)の普通株式を取得していることを思い出しました。そこでこの産業再生機構所持分の株式がTOPIXにカウントされているか調べるため、昨年 9/30日現在の、三井鉱山の半期報告書 と、東証発行の「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」で記載している株数を比較してみました。

 この結果、両方共、株数は 「完全議決権株式 159,082,976」でピタリ一致し、産業再生機構分の株数も、ちゃんとカウントされていることがわかりました。

 参考までに、この「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」には、政府所有分は含まれていません。「日本たばこ」では、100万株と記載されていますが、実際の発行済株式総数は 200万株です。

 実はもう一つ問題がありまして、ダイエーで「産業再生機構」が所持するのは普通株式ではなく、甲種株式で、配当はもらえませんが、議決権は所持している株式です。これは TOPIXに算入されるべき株式数なのでしょうか? TOPIXアウトラインに沿えば、「普通内国株式が対象」と記載されていますので、甲種株式はカウントされない確率が高いようです。

 ちょっと長くなりましたが、結論として「産業再生機構が所持する普通株式はTOPIXにカウントされますが、今回のダイエーへの出資分は、甲種株式であるため、TOPIXにカウントされない」とうことになりそうです。東証との間で、Tokyo Market Information(TMI)サービスの契約を結べば、はっきり分かるでしょうから、こんなに悩むことはないのですけどね。

 ということで、5/17日は「普通株式-33,244,650株」分のTOPIX買いがあり、「甲種株式 - 99,733,950株」分はないと思います。この場合、発行済み普通株式の約50%分の増加で、時価総額で660億円分です。「東証二部から一部への指定銘柄」の標準規模です。

 5/17日のTOPIX買いイベントは、どれくらいの人が知っているのでしょうかね??


2005/5/13(金)

 採用銘柄、除外銘柄について、大阪証券所のページで公開されました。正直、私の事前予想は結構外れました。TOPIXの浮動株を当てにするのは危険なようです。申し訳ない。

 採用数は34銘柄でした。東証以外からは、「インデックス」と「イー・トレード証券」が入りました。前回の投資戦略 「MSCI定期入れ替え銘柄を探る」 にて公開したエクセルファイルから、採用された銘柄をピックアップしてみます。25銘柄がヒットしました。

 傾向として、「1年前からの上昇率が30%を超えるような株価の高いもの」、「新規公開銘柄」が採用され易いようです。わずかですが、KDDIのような例外も存在します(今さらなぜ採用?という気もします)。来年度への教訓として刻み込んでおきます。

コード 銘柄 TOPIX浮動株
調整後の
時価総額(億)
1年前からの
上昇率
候補対象 採用
9433 KDDI 11313 -17.17%  
5214 日本電気硝子 2137 46.79%
8327 西日本シティ銀行 2013 4.21%
8015 豊田通商 1972 81.90%
8369 京都銀行 1910 36.24%
4508 田辺製薬 1625 9.28%
4062 イビデン 1503 65.23%
6366 千代田化工建設 1468 89.39%
8606 新光証券 1445 -2.68%  
4536 参天製薬 1416 52.27%
9435 光通信 1356 77.22%
5423 東京製鐵 1305 -0.89%  
8473 ソフトバンク・インベストメント 1285 10.50%
8597 SFCG 1227 43.34%
6665 エルピーダメモリ 1211 ○(注)
5471 大同特殊鋼 1166 74.49%
4043 トクヤマ 1122 107.79%
2433 博報堂DYホールディングス 1085 ○(注)
8804 東京建物 1084 38.70%
5110 住友ゴム工業 1075 12.62%
6457 グローリー工業 1047 22.56%
8615 三菱証券 1032 -27.98%  
8933 エヌ・ティ・ティ都市開発 932 ○(注)
6506 安川電機 891 -16.99%  
5991 日本発條 879 32.74%


 MSCI 全採用銘柄(34):
コード 銘柄名
2433 博報堂DYHLDGS
4043 トクヤマ
4062 イビデン
4508 田辺製薬
4536 参天製薬
4835 インデックス
4922 コーセー
5110 住友ゴム
5214 日本電気硝子
5423 東京製鐵
5471 大同特殊鋼
5991 日本発条
6366 千代田化工建
6457 グロ−リ−工業
6506 安川電機
6665 エルピーダメモリ
8015 豊田通商
8060 キヤノン販売
8327 西日本シティ銀行
8369 京都銀行
8473 ソフトバンクインベストメント
8597 SFCG
8606 新光証券
8615 三菱証券
8628 松井証券
8701 イー・トレード証券
8804 東京建物
8933 エヌ・ティ・ティ都市開発
8955 日本プライムリアルティ
8959 野村不動産オフィスF
9009 京成電鉄
9427 イー・アクセス
9433 KDDI
9435 光通信

 MSCI 全除外銘柄(4):
コード 銘柄名
2262 雪印乳業
3102 カネボウ
7581 サイゼリヤ
9697 カプコン

 除外銘柄のうち、カネボウ、サイゼリヤ は予想できたのですが、まさか カプコンと雪印乳業まで外されるとは思いませんでした。除外候補のルールには抵触しない銘柄でした。採用銘柄も、除外銘柄も、絶対的厳格なラインがあるわけではないようです。

 (5/17 追記: 採用・除外の基準となる時価総額が変更になっていました。今までは $750mil で採用が、$900mil へと上昇しました。その影響で、除外銘柄の範囲が広がったようです。詳しくは、http://www.msci.com/stdindex/MSCI_May05_STMethod.pdf の45Page をご覧下さい)

 もう一つ、忘れてはいけなのは、三井化の下落です。先回りが過ぎたのか下落の一途でした。出来高も 24,461,000株と昨日の5倍程度です。 過去の経験上、採用日まで2-3週ある場合は、発表日翌日の株価が冴えない場合、下げたところを素直に「買う」のが良いのですが、2日しかない今年はどうでしょうかね。

 月曜日は早くも「日経平均買い日」です。今日、私は下げたところを素直に買いましたが、単なる「カモネギ」状態になっているかもしれません(笑)。(出典: Yahoo Japan Corporation.)




2005/5/13(金)

 MSCIの入れ替え銘柄候補の発表がありました。MSCI全体で278銘柄の採用です。そのうち日本は5銘柄発表されていますが、それ以外にどれくらいの銘柄があるか、不明です。除外銘柄数も不明です。有料会員じゃないと見れないようです。

 発表があった銘柄
・KDDI TELECOMMUNICATION SERVICES
・Nippon Electric Glass Co TECHNOLOGY HARDWARE & EQUIPMENT
・Toyota Tsusho CAPITAL GOODS
・Tanabe Seiyaku Co PHARMACEUTICALS & BIOTECHNOLOGY
・Bank Kyoto BANKS

 取り急ぎ、速報まで。


2005/5/12(木)

 カネボウの整理ポスト入りの発表は唐突でしたね。東証の意地でしょうか、2日前にリークされたニュースの日程では行いませんでした。日経新聞社は準備万端だったようで、すぐさま、三井化(4183)の採用を発表しました。

 しかしながら驚いたのは、5/17日(火)から新規採用することです。わずか2日間しかトレードする日がありません。そんなに短い期間であったことは近年ありませんでした。素直に「日経平均買い日」となる 5/16日まで、株は持っていてもいい気がします。

 因みに、毎度、新規入れ替え時には、約 1,000万株の買い需要が発生します。三井化(4183)の場合は、25日出来高平均で計算すれば、約4日分程度です。まあまあですかね。

 そしてもう一つ、明日の早朝に MSCI の入れ替え発表があります。もし新規採用銘柄を当てたのであれば、一旦売却しても良いと思います。Jパワー(電源開発)は2度急上昇する!?(1) でも紹介しましたが、M字カーブを描く可能性が高いからです。

 一応、その時に作成した株価の推移を見てみましょう。



 もし、新規採用銘柄を外してしまったら... あまり考えないことにしましょうね(笑)


2005/5/10(火)

 西武鉄道に引き続き、カネボウの上場廃止のニュースが、リークされました。報道によれば、来週火曜日(5/17)で決定するとのことです。今回も西武鉄道の時と同様に否定の声明を出していますが、全く同じパターンで、まず間違いなく上場廃止でしょうね。

 4/23日の夕凪記の予想と1日も違わず、カネボウと同じ日程で、リークされました。東証の社内規定で、調査から何日以内に決定を出すことが決まっているのでしょうかね。

 カネボウが整理ポストに割り当てられると、日経平均の採用銘柄から外れます。過去の経験上、日経平均採用銘柄が整理ポストに入る場合、整理ポストに入る前日(整理ポスト入り発表日)に、これに代わる入れ替え銘柄の発表があります。 三井化(4183)が最有力候補です。

 これだけ詳しく報道されると、三井化(4183)の先回り買いが過剰になり、発表日翌日はそんなに上昇しないかも知れませんね。発表前に、急騰したら売ってしまうのも良いかもしれません。


2005/5/8(日)

 明日からはゴールデンウィークが明け、また相場が始まります。「さあこれからだ!」と行きたい所ですが、過去のデータを掘り起こすと、実は5/6日が年間で一番株価が高い日(日経平均)なのです。

 その上昇率の平均は、前年の大納会から 4.55%です。昨年の大納会は11,488.76円でしたので、今年ならば、12,011.50円近辺が該当します。実際のところ、今年の5/6日は 11,192.17円と、大納会よりも低調です。4/8日をピークとした株価下落が効いています。

 さて今年の今後はどうなるかは分かりませんが、過去のデータを見る限り、上昇に過大な期待はかけない方が良さそうです。


2005/5/2(月)

 東証が4/28日に発表した「TOPIX浮動株比率」ですが、今日はその影響がほとんどなかったように思えます。最も売りインパクトがある「ボーダフォン(9434)」ですら、前日比プラスでした。

 これは株価に既に「織り込み済み」なのでしょうか? それとも「まだ早い」と判断したのでしょうか? 今日の低調な出来高を見る限り、「まだ早い」と判断したように思えます。熱くなるのは、もう少し後のようです。

 また、投資戦略で掲載しました TOPIX浮動株比率の調整を狙う! については、インパクトのランク上位に、「大証」と「東証」の両方で出来高がある銘柄が多くあります。そういった銘柄はインパクトが弱くなりますので、注意してご覧下さい。

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