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TOPIX浮動株比率見直し

2006/10/29
TOPIX浮動株比率見直しもSQから始まる

明日10/30日(月)に、いよいよTOPIX浮動株比率見直しがあります。この見直しは、今年の6月にTOPIXが浮動株指数に完全移行したことによって、今後毎年発生する(正確には四半期毎に発生しますが、一番大きいのは10月末です)イベントであり、是非とも攻略したいものです。

まずはTOPIX浮動株比率見直し発表後の、株価の推移をみてみましょう。インデックス狙いの基本は「ウエイト」にありますので、ウエイト増加上位30銘柄と、ウエイト減少上位30銘柄の平均について比較してみます。グラフは発表日の株価終値をベースにした終値の推移です。



発表日直後にはそれほど差がなかったのですが、SQ(第2金曜日)から徐々に差が開き始め、そして20日「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」発表後に更に開きました。

この現象、どこかで見たことはありませんか? そうです、TOPIX浮動株化移行の時も同じ現象がおきました。以前に掲載した投資戦略「TOPIX浮動株化移行はSQから始まる」をご覧ください。そこでもポイントはSQ日でした。

なぜこのような現象が起こるのでしょうか。恐らくインデックスファンドは、TOPIX先物やオプションと調整が取りやすくなるSQ日以降に徐々に動き出し、同じ日に調整となる「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」を確認して、本格的に動き出すためではないでしょうか。

この現象を投資戦略へと結びつけるには、ウエイト増加30銘柄と減少30銘柄のペアトレードが良さそうですが、少々銘柄数が多すぎます。そこで株価推移が似通う同業種によってペアトレードすると比較的安全ではないでしょうか。

そこでウエイト増減1位同士、銀行の三井住友(8316)三菱UFJ(8306)、ウエイト増減2位同士、自動車のトヨタ(7203)ホンダ(7267)について、株価推移をグラフにしてみます。





素晴らしい結果です。どちらのペアトレードが成功しています。銀行業種では、SQから差が出始めています。自動車同士ではもう少し早く、差が出始めています。その他、不動産業種の三井不動産(8801)三菱地所(8802)、薬品業種のアステラス製薬(4503)武田薬品(4502)のペアトレードでも同じく差が出ていました。

さて問題は明日です。これまでの株価推移が「TOPIX浮動株化移行の時」と一緒の傾向を示していることから、その時の最終日の値動きと一緒になるのではないかと推測できます。

こんな時こそ「夕凪通信」で、こつこつと記録していたデータが参考になります。今年の6月の夕凪通信をご覧ください。今回のグラフと、その時に掲載したグラフを再度下記に掲載してみます。






第2回、第3回のTOPIX浮動株化移行の最終日には、3-4%程度の乖離が出ています。今回は既に4%ほどあります。ということは明日、多少の動きはあると思いますが、それほど乖離しない確率が高いです。

結論:
TOPIX浮動株比率見直しイベントは、SQあたりからウエイト増減の銘柄同士でのペアトレードが有効。最終日までには3-4%の利益を得ることができる。

明日楽しむのであれば、ウエイト増の銘柄をVWAPで下に乖離した場合を買い、ウエイト減の銘柄をVWAPで上に乖離した場合に売り、大引けで清算する方法が安全度が高い気がします。

もう少し変わった楽しみ方として、イベント終了後、ウエイト増銘柄も、ウエイト減銘柄も、なぜかしら上昇する傾向にあるので、明日の引けで、「TOPIX先物売りのウエイト増減銘柄の現物買い」というのも面白いかもしれませんね。

Special Thanks:
虎年の獅子座さん
○ 福寿草さん
○ 龍さん
○ Satoさん

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編集後記(From the Editor)

残念ながら今回は「来年、まっているよ!」という結論になってしまいましたが、ほぼ様子が分かったので、来年以降には楽しみな大イベントとなりそうです。それでも明日は少し参加しようかと思っています。

今年の流行語対象は、昨年の「想定内」の反対の「予想外」となりそうですね(笑)。ということで、明日は予想外の動きを見せる... かなぁ?

下記はTOPIX浮動株比率見直しの最終版です。ご参考にどうぞ。

TOPIX浮動株比率見直しデータ(10/29日作成版)

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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!
GOOD LUCK!

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