2007/8/12
日経平均採用・除外候補は今が旬!
8月に入ると「日経平均の構成銘柄の定期入れ替え」の話題が盛り上がってきます。昨年であれば、採用有力候補であった
ヤマダ電機 (9831)
と
SBIHD (8473)
の
株価が正式発表日に向け上昇しました。
それならば、この株価上昇を狙った戦略も有効なのではないでしょうか。早速調べてみました。
過去の「採用候補銘柄」と「除外候補銘柄」を調べるのは結構大変なので、実際に過去に採用・除外された銘柄を、候補銘柄だったとみなして、正式発表日前後の株価の推移をみてみます。
2001年から過去6年分の定期入れ替え時の平均推移です。採用銘柄数は17, 除外銘柄数は12ありました。市場の影響を排除するため、正式発表日を100%として、株価を日経平均で差分調整(日経平均をどれだけアウトパフォームしたか)しています。
正式発表日に向け、採用銘柄は上昇し、除外銘柄は下落していく様子が良く分かります。その傾向が強くなるのは、おおよそ正式発表日の21営業日前くらいからです。ここは
各証券会社が定期入れ替え予想レポートを出す時期と、ほぼ一致しています
。
今年も8月3日の朝に多くの証券会社が予想レポートを発表しました。そこで上記の推測が正しいのか、株価推移を調べてみました。採用候補銘柄、除外候補銘柄共に各証券会社により重複した銘柄を、それぞれ5銘柄をピックアップしました。8月2日の終値を100%として、株価を日経平均で差分調整しています。
除外候補銘柄:
コード
銘柄
1861
熊谷組
2602
日清オイリオ
4045
東亜合成
7231
トピー工業
9681
東京ドーム
採用候補銘柄:
コード
銘柄
1808
長谷工
6460
セガサミー
8234
大丸
8354
ふくおかFG
8473
SBIHD
今年も発表後に徐々に乖離を始めました。
推測は当っている...と言いたい所ですが、ご存知の通り、サブプライム問題で相場が大荒れですので、単純に日経平均入れ替え候補銘柄だけの影響なのか、判断が非常にしずらい状況です。
ここでポジションを取るにあたり注意して欲しいのは、有力採用候補銘柄や有力除外候補銘柄でありながら、正式発表日に対象銘柄とならなかったことが判明した場合、その反動が非常に大きいです。昨年であれば、採用候補銘柄であった
ヤマダ電機(9831)
が急落、除外候補銘柄の
熊谷組(1861)
は急騰しました。
では正式発表がいつなのかということですが、日経平均採用銘柄が整理ポスト入りするような事がない限り、SQのある週の火曜日の引け後が恒例です(2005年だけは1日早い月曜日に発表されました)。このため今年は9/11日(火)が最有力です。しかしながらこの日が確実とは言い切れませんので、9月に入ったら早い時期で、とりあえずポジションを閉じるのもひとつの手です。
結論
:
各証券会社から、採用・除外候補銘柄が発表された時点から日経平均入れ替えイベントが始まる。採用候補銘柄は「買い」、除外候補銘柄は「売り」スタンスで、正式発表日前までには整理するのが良し。
Special Thanks:
・
日本証券新聞
・
虎年の獅子座さん
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編集後記(From the Editor)
日程的な事情により、ほぼこれと同じ内容の記事を先に日本証券新聞に掲載しました。先日の木曜日の朝刊に掲載されたもので、ちょうどその日から、採用候補銘柄と除外候補銘柄の乖離が大きくなったので「もしかして新聞掲載したため? 私のコメントの影響大きいじゃない!」とちょっと悦に入っていたのですが、虎年の獅子座さんのサイトを拝見すると、ちょうどその日からサブプライム問題余波による極端な売買が始まったようですので、ちょっと違ったようです。ああ、勘違い。でも結果オーライ(笑)。
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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!
GOOD LUCK!