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90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!

株式投資で十分稼いだら、海外でのんびりと暮らすのもいいですよね! えっ!?英会話がちょっと苦手なので難しい!? 私、白状します。以前は私もまったく一緒の想いでした。でも大丈夫、英語をほとんど話せなかった私が、アメリカで悔し涙を流しながら、1年かけて実践で身につけた英会話テクニックをご紹介しますよー!

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2005/12/4(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第1回 「忘れかけている大切なこと」

 大ヒットした映画の「マトリックス・リローデッド」をご覧になっているでしょうか。ラストシーン近くで、人間の住む場所に、蛸(タコ)のような機械の大群が押し寄せる場面があります。

 人間側はこの敵を、次から次へと打ち落としますが、大群に攻め込まれて、後がないところまで追い込まれます。その一方で、主人公ネオは、これとは全く別の場所で、本当の敵と戦い、決着がつきます。

 ネオと本当の敵との決着がついた所で、蛸(タコ)のような機械の大群は、おとなしく引き上げて行きました。そう、蛸(タコ)のような機械の大群は、本当の敵ではなかったのです。

 英会話を習っている多くの人もこのワナに落ちてはいないでしょうか?

 本当にマスターすべきものの存在に気が付かず、目先の英会話だけをマスターすることだけに集中していないでしょうか? その結果、大量の英会話に追い込まれ、学習することを止めてしまっていないでしょうか?

 ここでちょっと考えてみて欲しいのです。「会話をする本当の理由」は何でしょうか。 質問を変えると「人間はなぜ会話はするのだろうか?」と。このとても大切なことを忘れていないでしょうか?

 人間は誰しもが同じ動機で行動してます。それは「小泉首相」だろうが「マザーテレサ」であろうが、「ホリエモン」であろうが、「ソフトバンクの孫正義」さんであろうが、そして「私やあなた」であろうが、それは全く変わりがありません。

 それは「痛みを避けて快楽を得る」ためです。それぞれが何に「痛み」を感じ、何に「快楽」を感じるかが違うだけです。誰も無意味なことはしません。他人からは無意味に見えても、本人にはそれが快適だったり、苦痛から逃れるためだったりするのです。

 例えば「タバコを吸う人」は、タバコを吸うことで、落ち着きや安らぎといった快楽を感じます。「タバコを吸わない人」は、タバコを吸わないことで、浄化された空気や健康といった快楽を感じます。

 実は「人間はなぜ会話はするのだろうか?」に対する答えも一緒です。それは「痛みを避けて快楽を得る」ためなのです。つまり本当に会話をする必要性がある時というのは、「自分を助けて欲しい(痛みを避ける)、または、自分があることをしたい(快楽を得る)」ことを相手に伝えるためなのです。

 海外旅行で、どうしても英会話しなければならない時を考えてみてください。必ずどちらかに当てはまりますから。

 ここを理解しないと、いつまでたっても、全く使うことのない英会話パターンを片っ端からマスターすることだけに熱中してしまいます。そしていつ終わるとも知れないため、ついには疲れ果ててしまいまうのです。

 全ては「痛みを避け快楽を得る」ために会話は発生しているものなのです。ということは、会話はものすごく単純にパターン化されることを意味しています。


2005/12/11(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第2回 「もう既に英会話の能力は備わっている」

 前回は、会話の源泉は「痛みを避けて快楽を得る」といった人間の動機から発生し、その結果、「会話がものすごく単純にパターン化」されることをご紹介しました。

 今回その単純なパターンについて公開しても良いのですが、その前にどうしても認識して欲しいことがあります。それは、もう既に皆さん「英会話の能力が備わっている」ということです。

 ある研究では、会話は400語あれば、基本的なコミュニケーションは図れることができ、4000語で大人の大抵の会話は行えるそうです。一方で、中学校で習う英単語は約1000語です。つまりは中学校で習った英単語を押さえておけば、ネイティブ並みに会話することが可能なのです。

 事実、海外赴任を経験している人たちの、そして私の実感からしても「中学校レベルの英語を使いこなせれば、なんの不自由もない」とうことです。実際、私は渡米する前に、中学校の参考書を購入し、そればかりをずっと勉強していました。高校レベルは全く必要ありません。

 また、英語そのものが日本語の中に入り込んでいるため、ビジネスマンであれば2000-3000語、一般の人でも400-500の英単語の意味を知っていると言われています。日本人は苦労せずとも英語を話すことができるのです。

 じゃあなぜ日本人がすぐに英会話ができないのか? と聞かれれば、私が思い当たる答えは2つあります。「ヒアリング」と「会話のパターン」です。

 「ヒアリング」については、入試試験、TOEIC試験などに慣らされている日本人にとって、大きな誤解があります。それは、「1度しか聞けない」と思い込んでいることです。実際の会話では、何度でも聞き返すことができるのです。この聞き返すテクニックについては、後日ご紹介します。

 「ハリーポッター」も、最初は自分が魔法の能力を持っているとは思ってもいませんでした。日本人のほとんど人も、自分が英語を話せるなんて思っていないでしょう。でもハリーポッターの魔法と同様、皆さんに英会話の能力が既に備わっているのですよ。本当に本当なんです。アメリカに渡った当初、全く英会話をすることができなかった私が保証します。


2005/12/25(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第3回 「魔法のフレーズ」

 海外旅行の途中で、どうしても英会話をしなければならない状況はどんな時でしょうか。ホテルであれば、タオルがもう一枚欲しかったり、部屋に鍵を閉じ込めてしまったり、レストランの予約をしたりと、いろいろと考えられますよね。

 よくよく考えると、結局は、何かをしたい時、もしくは、困ってしまった時に、他人の手を借りざるを得ない場合に、会話する必要が出てきます。つまりは「痛みを避けて快楽を得る」ために会話するのです。何度もくどいかも知れませんが、ここを押さえておいて下さい。

 では「快楽を得るため => 何かをしたい」場合の会話パターンはどんなものでしょうか? まずは日本語で考えて見ましょう。
〜をしたい
予約をしたい、スイートに泊まりたい
〜が欲しい
スリッパが欲しい、飲み物が欲しい
〜に行きたい
ショッピングに行きたい、高級レストランに行きたい
〜を買いたい
チケットを買いたい、バッグを買いたい
〜になりたい
きれいになりたい、お金持ちになりたい
 つまりは、「自分が何かをしたい」事を、そのまま相手にその気持ち打ち明ける場合になります。では、これを全部英語に直してみます。
・I'd like to do 〜 (〜をしたい)
- [make a reservation, stay in the suite]
・I'd like to have 〜 (〜が欲しい)
- [slippers, something to drink]
・I'd like to go 〜 (〜に行きたい)
- [shopping, to a high-grade restaurant]
・I'd like to buy 〜 (〜を買いたい)
- [tickets, the bag]
・I'd like to be 〜 (〜になりたい)
- [beautiful, a millionaire]
 ここで何か、気が付きませんか? そうなんです、全て I'd like to で会話を始めたらOKなんです。私はこのことに気づくまで、渡米してから約1年かかりました。

 それまでは、事前に「旅行英会話集」の本と「電子辞書」で毎回どう言えば良いのか調べていました。そしてこれを何度も何度もこれを繰り返しているうちに、「あれ、全部毎回同じフレーズで始まるじゃない! I'd like to で全部言える」と気が付いたのです。それからはもう「旅行英会話集」は不要になりました。

 I'd like to は、I would like to の省略系です。日本語に直せは、「もし私が〜することができればいいのですけれども」といった意味です。I want to 〜 「〜したい」と同じ意味ですが、I'd like to の方が大人の会話で一般的に使われ、丁寧です。

 この I'd like to こそ、英会話の中で、最も重要で、かつ最も応用範囲が効くフレーズなのです。私はこれを「魔法のフレーズ」と勝手に言っています。これを唱えるだけで、簡単に英語が話すことができるからです。

 実はあともう2つ「魔法のフレーズ」が存在します。これらについては、次回にご説明します。


2006/1/9(月)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第4回 「魔法のフレーズ(2)」

 前回は快楽を得る場合のフレーズを学びました。今回は痛みを避けるためのフレーズについて学びます。

 早速「痛みを避けるため => 相手に助けを求める」場合の会話パターンはどんなものでしょうか? まずは日本語で考えて見ましょう。
〜をして下さい
部屋を掃除してください。マッサージをしてください。
〜を見せて下さい
指輪を見せてください。バッグを見せてください。
〜を持ってきて下さい
朝食を持ってきてください。カバンを持ってきてください。
〜を替えて下さい
部屋を替えてください。これを取り替えてください。
〜を下さい
それをください。その靴をください。
 つまりは、自分の苦痛を和らげるために「あなたが協力してくれませんか」とお願いする場合になります。では、これを全部英語に直してみます。
・Could you do 〜 (〜をして下さい)
- [clean our room, give me a massage]
・Could you show me 〜 (〜を見せて下さい)
- [this ring, the bag]
・Could you bring 〜 (〜を持ってきて下さい)
- [the breakfast, our baggage]
・Could you change 〜 (〜を替えて下さい)
- [our room, this for another]?
・Could you sell 〜 (〜を下さい)
- [it, the shoes] (注: I'd like to buy 〜 が一般的)
 ここで何か、気が付きませんか? そうなんです、全て Could youで会話を始めたらOKなんです。 Would you でも同ような意味ですので、Could you だけをとりあえず覚えておきましょう。

 Could you は、過去形に見えますが、現在を表しています。仮定法過去の用法で、日本語に直せば「もしあなたが〜できたらと思うのですが」といった意味で、Can you より丁寧な言葉です。

 この Could you は、I'd like to に次ぐ応用範囲が効くフレーズです。

 あともうひとつ、「○○がありますか?(もしそれを得ることができれば、痛みから避け、快楽を得ることができるのです)」といったフレーズを覚えておくと便利です。

 Do you have ○○?

 ここでの you は、話しかけている相手の店(会社)の意味になります。とても簡単に相手に用件を伝えることができます。

 Do you have orange juice? (オレンジジュースありますか? : 飛行機内等)
 Do you have an opener? (栓抜きあります? : ホテル等)

ここで一旦まとめましょう。
・I'd like to 〜 (〜をしたいのですが)
- 快楽を得るためのフレーズ
・Could you 〜 ? (〜してくださいませんか?)
- 痛みを避けるフレーズ
・Do you have 〜 ? (〜ありますか?)
- 痛みを避け、快楽を得るフレーズ
 この3つのフレーズを使いこなせるだけで、英語を相当話せるようになります。私はこれを「魔法の3フレーズ」と呼んでいます。これを覚えた誰もが、すぐに英語を話せるようになるからです。


2006/1/22(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第5回 「魔法のフレーズ(まとめ)」

 前回、3つの魔法のフレーズを取り上げましたが、本当にこの3つのフレーズだけで、英会話を成り立たせることができるのか、ここでちょっと例を挙げてみます。

 「道に迷って、近くの駅を探しているのだけれど、分からない」そんな時に周りの人などに道を聞く場合、日本語であればこんな感じでしょうか。

・道に迷ってしまいました。何処に駅があるかご存知ですか?

これを英語に直訳してみます。

・I lost my way. Do you know where station is?

 こんな英語がスラスラ出てくればいいのですが、文法や単語が気になって「迷ったってどう言うんだっけ? 文法これで間違っていないかな?」と、なかなか言い出せないのが現実です。

 でもここで「自分のしたいこと」に焦点を当てたら、こんな風にも言い換えることができます。

・I'd like to go to station. (駅に行きたいのです)

 ほら、I'd like to で言えたでしょ? 英語のテストであれば、この言い換えは点数はもらえないでしょうが、現実の世界では、これでも100点です。

 もう一例を挙げてみましょう。ホテルの部屋に鍵を忘れて、ドアを閉めてしまいました。こんなときは、日本語ならば、

・部屋の中に鍵を忘れてしまいました。合鍵が欲しいのです。

 このままで、英語に直訳すると面倒になるので、やはりここは「自分のしたいこと or 相手にして欲しいこと」に焦点を合わせて英語で言ってしまいましょう。

・Could you open the door in my room. (私の部屋のドア開けてくれますか?)

 ほら、Could you を使って言えるでしょ? ホテルのフロントに困った顔でこういえば、必ず事情を分かってもらえます。

 英会話の本などを見ると、たくさんのフレーズパターンがあるので、覚えるのが大変なように思えますが、全部、I'd like toCould youDo you have の魔法のフレーズに置き換えたらいいのです。
・I'd like to に簡単に置き換えられる英会話
- Can I ...? , Could I ...?
- May I ...?
- I want to... .
 その他にも、自分の要求を通そうとするもの(欲望)は、すべて I'd like to で十分です。Can や May で微妙に言い換える必要なんかありません。
・Could you で置き換えられる英会話
- Can you ... ?
- Would you ...
?
 その他にも、相手にお願いしたいこと(苦痛を避ける)は、すべて Could you で十分です。Can や Would で微妙に言い換える必要なんかありません。

 なんか、魔法の3フレーズの I'd like to と Could you と Do you have をどう使い分けるのか、分からなくなってしまいましたね。ここでどう使い分ければ良いか、考えてみましょう。

 実は、これらは全て言い換えることができます。たとえば、レストランで「お水」が欲しい場合には

・I'd like to have water. (お水が欲しいのです)
・Could you bring me water? (お水持ってきてもらえます?)
・Do you have water? (お水ありますか?)




 自分の「したいこと」を中心にしたほうが英会話として言い易い場合には、I'd like to で、相手に「やってほしいこと」を中心にしたほうが英会話として言い易い場合には、Could you で始めたら良いと思います。Do you have は、なにか探している時には、簡単に言えるので便利です。

 その他にも、魔法のフレーズで英会話を始めると良いことばかりですので、ここでその利点を確認して見ましょう。
願い事が叶う
難しい文法を考えずに、「したい」ことだけ言えばいいのです。
あわてることがなくなる
英語は最初の一言目を話す所が一番緊張します。話し始めると、後はなんとかなるものです。
考える時間が取れる
考えながら英会話をすると、気まずい間ができてしまいます。魔法のフレーズから始めると、この部分は考える必要がありませんから、言いながら次を考えることができるのです。
英会話がごちゃごちゃしてしまった時に、元に戻せる
英会話の途中で、文法や単語が分からなくなってしまい、相手に何もつたわっていないと自分で分かることが良くあります。ここで深呼吸して、魔法のフレーズから始めると、何をしたいのか、簡潔に話すことができます。
結論です。

英会話は、魔法のフレーズではじめよう!


それだけで、あなたの英会話力はものごくUPしますよ。


2006/1/29(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第6回 「英会話をマスターするために」


 ここからは「英会話をマスターしたい」と願っているけれども、「なかなか最初の一歩を踏み出せない」、「勉強にあきてしまった」、「途中で挫折してしまった」といった、あなたを応援したいと思います。

 ここで私の個人的な体験をお話しても良いのですが、それだけでは客観性に欠けてしまいますので、英語をマスターしたと自他共に認める30人に及ぶ方にもインタビューを実施した結果もお伝えしたいと思います。

 そのインタビュー結果から分かったのは、英語をマスターした人の習得パターンはよく似ていて、それは大きく3つあるということでした。それぞれについてご紹介しましょう。
  1. 強制的に勉強せざるを得なかった(短期的な苦痛を避ける)
    - 海外赴任や、その家族
  2. 趣味がたまたま英語関連だった(短期的な快楽を得る)
    - 洋楽、洋画、スポーツ、マーケティング
  3. 海外が大好き、給料を上げたい(長期的な苦痛を避け、快楽を得る)
    - 留学生、英会話塾で上達
これらをダイエットに例えると:
  1. 強制的にダイエットせざるを得なかった(短期的な苦痛を避ける)
    - 病気、仕事上の理由(ボクシング、競馬の騎手)
  2. 好きな食べ物がたまたまダイエット食でもあった(短期的な快楽を得る)
    - 果物、野菜、低カロリー食
  3. 異性にもてたい、長生きしたい(長期的な苦痛を避け、快楽を得る)
    - 食事を押さえる、油物を避ける
 つまり、英会話のマスターは、ダイエットを成功させることと、とても良く似ています。「感情(達成した場合の得られる快楽や苦痛からの解放)を伴った、はっきりとした理由・目的」があれば、実はどんな勉強方法でも、遅かれ早かれ達成できるものなのです。

 そこで、「感情を伴った、はっきりとした理由・目的」をあなたの胸にしっかりと埋め込むために、次のような事を想像してみて下さい。

(1) 英会話をマスターした場合に得られる快楽

 「あなたはもう英会話を既にマスターした状態にあります。今あたなに、見えること、聞こえること、感じることは何ですか?」できるだけ具体的に想像して下さい。

 例えば、会社にかかってきた突然の英語の電話に対して、流暢に受け答えして、周りからの尊敬の目を感じている所ですが? 海外での一流レストランで、ウェイターと会話しながら、おいしい食事を楽しんでいる所ですか?

 更にこんなことも想像してください。

(2) 英会話ができないことによる痛み

 「あなたは今のまま、英会話をすることができません。その結果、あなたに、見えること、聞こえること、感じることは何ですか?」できるだけ具体的に想像して下さい。

 例えば、海外の入国審査で、係員の質問に応えられず、頭が真っ白になっている所ですか? 英語ができないばかりに、レストランでウェイターと話ができず、ファーストフードで仕方なしにお腹を満たしている所ですか?

 これらの事をしっかりと胸に刻み込んで下さい。そして英会話の勉強に挫折しかけた時には、また思い出して下さい。それが成功するための秘訣です。


2006/3/19(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第7回 「80対20の法則とノロノロ学習」


 「80対20の法則」を存知ですか? イタリアの経済学者・社会学者「パレート」という方が、提唱したものです。これを私流に解釈すれば「努力の20%が80%の効果を生み、残りの努力の80%が20%の効果を生む」というものです。

 この 80対20の法則は、あらゆることに適用できます。「株式の20%の取引から80%の利益を生む」とか、「やっている仕事の20%が、その人の成果の80%を生む」などです。心当たりありますよね。

 実は英語の学習でもこの「80対20の法則」は成り立ちます。「20%の学習が80%の効果を生み、80%の学習が20%の効果を生む」のです。この20%の部分を学習しているのか、80%の部分を学習しているのかで、その学習スピードは全然違います。
学習スピード:
20分で80歩前進 = 1時間で240歩前進
80分で20歩前進 = 1時間で15歩前進 = 16時間で240歩前進
 つまり「20%の学習で80%の効果を生む」場所を知っているだけで、知らない人より16倍早く英会話をマスターできるのです。この部分を一般的に「コツ」とか「ツボ」とかと言われています。

 話を分かりやすくするために、この20%の部分を「ロケット学習」、そして残り80%の部分を「ノロノロ学習」と名付けることにしましょう。


 それでは一体「ロケット学習」とは具体的にどのことを指すのでしょうか? でもその前に「ノロノロ学習」の紹介をしましょう。この「ノロノロ学習」を最初に知ることで、世に言われている常識と違うことを認識して欲しいのです。

ノロノロ学習
  1. 発音

    英語の発音で悩む方は多いと思います。しかしながら、相手はそんなことは大して気にしていないものです。私はカリフォルニアに住んでいましたが、みんなお国訛りで、べらべら話しています。インド人も、中国人も、決してきれいな英語ではありませんが、それがどうしたと言わんばかりです。

    そういえば、カルロスゴーンさんも、かなりフランス語訛りの英語ですね。そしてスペースシャトルに搭乗した向井千秋さんの英語は、ものすごい日本式「カタカナ英語」です。

    向井千秋さんは、その「カタカナ英語」で宇宙に飛びました。あなたは向井千秋さん以上の偉業を成し遂げるつもりで英語を習っているのですか? もしそうでなければ、発音で悩むのはやめた方がいいですよ。

    ただ、ちょっとだけ例外があって、短い会話で「どうも話が通じない」と思ったら、それは、"s" と "th" 、"v" と "b" の違いではないか? と疑ってみてください。私はスターバックスで「バニラ・ラテ」を頼む時に、通じず困ったのですが、「バニラ」の「バ」を日本語流の"b"ではなく、"v" の唇をかむ動作をしたら、それ以降は100%通じるようになりました。

  2. 文法の正しさ

    話をするにあたり「文法が正しいか正しくないか」は重要ではありません。話の流れ(文脈)があれば、多少間違いがあっても十分通じます。

    書籍や英会話教室のキャッチフレーズとして「ちょっと単語を間違っただけで、変な意味に取らますよ」というものがありますが、あれは英会話を習わせるための脅迫です(キッパリ!)。会話には、話の流れや状況があるのです。それを無視して別の意味として取るわけがありません。文法でに悩んで「もじもじ」話さないでいるより、堂々と話した方がいいのです。

    日本語をちょっと間違っていようが堂々と話す外国人と、もじもじしながら、なかなか話さない外国人と、あなたはどちらが話しやすいですか?

  3. RとLの聞き分け

    私の周りで、大人になってから英会話をマスターした人は、RとLの違いを確実に聞き分けている人は、半分くらいしかいませんでした。アメリカでMBAを取った人も知っていますが、彼ですら「確実に聞き分けられない」と言っています。私も確実には聞き分けていません。でもいいのですよ。話の流れ(文脈)があれば、それが R なのか、Lなのかは分かります。

  4. あなたが普段話さない言葉

    意外な落とし穴が、この「あなたが普段話さない言葉」です。もし日本語で「こうは話さないな」と思える英語を学習した所で、決してあなたはその英語を使いません。時間の無駄です。男性が使うような英語は、女性は使いませんし、女性が使うような英語は、男性は使いません。ぶっきらぼうな人は、丁寧な英語は使いませんし、丁寧な人は、ぶっきらぼうな英語を使いません。教科テキストに掲載されているからといって、それを使わなければならないということではありません。そんな部分は飛ばした方がいいですよ。

    また、よくテレビ番組やコマーシャルなんかで、英語の「決め言葉」をカッコよく話しますが、それ、一体いつ使うのですか? big cheese? copy cat? だれとの会話で使うんですか? 遊びで覚えるのは構いませんが、一生に一度、使うか使わないかですよね。きっとその時までには、単語を忘れていますよ(笑)。

2006/4/16(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第8回 「ロケット学習」


さて、いよいよ「ロケット学習」についてです。早速ご紹介しましょう。

ロケット学習
  1. 魔法の3フレーズ

    第3回第4回第5回で紹介しました最も重要な3フレーズです。再度掲載します。

    ・I'd like to 〜 (〜をしたいのですが)
    - 快楽を得るためのフレーズ
    ・Could you 〜 ? (〜してくださいませんか?)
    - 痛みを避けるフレーズ
    ・Do you have 〜 ? (〜ありますか?)
    - 痛みを避け、快楽を得るフレーズ


  2. 受身(聞き返す)

    スポーツで、敵と直接対戦する「柔道」や「ボクシング」などを習う場合、まず最初に「受身」の練習します。それと同じように、英語でも相手の会話を受け止める「受身」は重要です。

    ここで覚えて欲しい「受身」とは、英語を聞き取れなかった場合の対応です。日本人だと、聞き取れなくても「うんうん」と、うなづきながら対応しがちなのです。日本人同士であれば、話し手がなんとなくそれを感じ取るため、配慮したりするのですが、海外ではそんな気遣いは全く期待できません。

    海外では「自分から言わないけど、ちゃんと気づいて欲しい」といった、上目遣いの態度を取っても無駄です。恥ずかしがらずに「聞き取れない、分からない」と主張しなければ、だれも本当に助けてくれません。

    「あなたがもっと簡単に話してくれないと、こっちは聞き取れない」くらいの勢いが必要です。「言わなきゃわからない」が当たり前の文化でなのです。相手もそれを期待しています。遠慮はしないでください。

    そして決して「聞き取れない」ことを「自分の能力がないから仕方ない」なんて思わないで下さい。英語のヒアリングのテストでは一度聞き逃せば0点かもしれませんが、実践では「聞きなおして」回答しても100点がもらえます。

    では「聞き取れない」といことを意思表示するにはどう言えばいいのでしょうか? それは一言「Sorry?(そりぃ↑)」と語尾を上げて言うのです。私はこの単語を何千回言ったか知れません。多分、一番多く話した英単語でしょう。

    「Sorry?(そりぃ↑)」 今なんて言いました?

    これ以外にも、What did you say? と比較的丁寧な言い回しもあります。慣れてきたら、これを使っても良いですが、最初は「Sorry?」で十分です。繰り返しますが「分からなければ聞き返す」のは当然のことなのです。


  3. 受身(言い直す)

    受身はもうひとつあります。それはこちらが英語を話している場合です。「自分が話している英語が相手に通じない」とか「途中で英単語や文法がめちゃくちゃになってしまった」と感じた場合に利用します。

    Again (もう一回言うと)
    相手に「なんか通じていないな」、「もうちょっと違う言い方をしよう」とする場合に利用します。

    Anyway (とにかく)
    今自分が話した英語が「要点が絞れていない」「余計なことを言ってしまった」と感じた場合に利用します。

    Let me step it back (話を戻すと)
    話している途中で「もっと違う言い方をしたほうが良い」または「言う単語を間違ってしまった」そんな場合に利用します。


  4. ヒアリング

    ヒアリングは長い時間を必要としますが、これは避けて通れない道です。是非知っておいて欲しいのは、ヒアリングは直線的に上達するわけではなく、「脳の慣れ」に応じて、段階を踏んで上達します。

    この事実を知らないと、最初の1ヶ月くらいで、理想とのギャップから「自分は無理だ」とあきらめたりします。本当は、あと少しの辛抱なんです。詳しいことについては、少々長くなるので、次回にご説明します。

2006/5/28(日)

90分ですぐ話せる! 奇跡の英会話テクニック!!
第9回 「ヒアリング」


 私が中学校に入学する頃、「オフコース」、「松山千春」、「さだまさし」、「中島みゆき」といったニューミュージックと呼ばれる音楽が全盛でした。その中でも「松山千春」の曲が気に入っていて、ギターで弾き語る姿が、その当時はとてもカッコよかったのです。

 家にはフォークギターが置いてあったので、早速練習にとりかかりました。弦楽器を少しでもやったことがある人はお分かりだと思いますが、ギターも含め弦楽器は「弦」と呼ばれるものを左手で強く押さえて音を変化させる必要があります。これがまた、ものすごく痛いのです。手先が赤くなりながらも弾いていると、5分位で左手の痛みが激しくなり、中断する必要がありました。

 そんなことを3日間くらい続けたのですが、左手の痛みは激しくなる一方です。その痛みに耐えかねて、少しでも押す力を弱めると、音がこもってしまいます。もうこれ以上我慢できずに「ヤメタ」と放り投げてしまいました。

 それから3週間も経った頃でしょうか。何気なくギターを再び手に取り、弾いてみました。そしたらなんと、以前よりも楽に音が出るではないですか。「あれ、左手が痛くない。軽く押さえても音がちゃんと出るのはなぜ?」

 そうなんです、左手に堅い「まめ」が出来上がっていて、それが弦を押さえるのを楽にしていたのです。人間は偉大な適応能力を持っているのですね。もしこの時にギターを手にとらなかったら、一生ギターを弾かずに終わったかもしれません。

 少々前置きが長くなりましたが、実は「英語のヒアリング」でも同じことが起こります。そう、時間をかけて脳内で「英語を聞くための脳回路」が出来上がるのです。私はその瞬間を体験しました。

 そのために、まずはヒアリングの第一ステップとして、とにかく英語を聞きましょう。どんな英語でも構いませんが、アナウンサーが話すような綺麗な英語の方が良いと思います。そして興味がある分野だとさらに良いです。

 この段階ではまだ「脳回路」ができあがっていませんので、全く英単語が頭に入ってきません。1分間に1単語分かれば上出来です。最初はそんなものですから、とにかく英語を聞く時間を取りましょう。

 この「脳回路」が出来上がるのは、いろいろな人の話を総合すると、約2-3ヶ月のようです。この「脳回路」の準備が出来た時に突然、頭の中に英語が飛び込んできます。

 まだ意味を把握できる状態ではありませんが、聞こえてきた英単語を頭の中で並べることができるようになります。また、英語の「方言」を理解できるようになり、「この人の英語は聞きやすい」などが分かるようになります。

 ですから、とにかく我慢して3ヶ月は英語を聞き流して下さい。このステップがヒアリング最大の壁です。ここをクリアすると、英語を学習することが楽しくなってきます。

 ここからヒアリングの第二ステップです。英語をすばやく理解するためのステップです。この段階では、かなりの英単語を聞き取ることができますが、それを意味として理解するために、一旦日本語を経由している段階です。 英語を日本語に翻訳しているうちに、さらに英単語がやってくるので、意味を把握するのが間に合わないのです。

 ここで何度かヒアリングを繰り返し練習していると、徐々に日本語を経由しなくなります。例えば「Apple」と単語を聞いた時に、慣れないうちは、一旦「りんご」と日本語に直して、そのイメージを思い浮かべて意味を把握します。それがいつの間にか「Apple」と聞いた段階で、りんごのイメージが直接浮かぶようになるのです。

 そしていつの間にか日本語を経過しなくなり、英単語から意味を直接イメージできるようになればヒアリング第三段階に突入します。ここから先は、ヒアリングは精度を上げていく訓練になります。

 こういった「段階を経て」ヒアリングは上達します。英語学習に、途中でくじけそうになったら、多少は休んで構いませんので、再度挑戦してみてください。「脳回路」がいつのまにか形成され、楽に英語が聞こえるようになっているかも知れませんよ。




 今回で「基礎編」は終了です。これから先は「実践編」です。ホテルやレストランなどの場面場面で、実際に英語を話すときのコツなどが含まれています。空いた日曜日にコツコツ作っていきますので、気長にお付き合い頂けたらと思っています。






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