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アノマリーの検証

2008/1/5
TOPIXの風流な季節アノマリー

皆様、新年あけましておめでとうございます。2008年大発会の初日は厳しいスタートとなりました。今後日本経済はどうなる... といった話は専門家にお任せしまして、ダントツ投資流「季節アノマリー」の観点から、今後の株価を占ってみたいと思います。

この記事の要旨は、日本証券新聞社のコラム、エンジュクさんのメルマガにも記載したのですが、せっかくなのでここにも記載してみます。単なる使い回しという話も(笑)。

まずは、干支が一回りする12年分について、昨年までのTOPIXの年間株価推移グラフをご覧ください。山谷の時期から「日本の株価」は「日本の四季」に強く影響を受けているのではないかと思える程です。



最安値と最高値の時期を見ると、最安値は年明け早々の「小寒」の頃にやってきます。統計上の大底は1月12日です。最高値は7月初めの「小暑」の頃です。統計上の天井は7月3日です。ちょうど半年程の差があります。

「節分天井彼岸底」という相場の有名な格言がありますが、その傾向は見えません。「小暑天井小寒底」が現代の正しい格言のようです。しかし小暑や小寒と言われても、いつのことなのかピンとこないのが難点ですね。

小寒の大底を経て、株価が上昇気流に乗るのは、冬眠をしていた虫が穴から出てくる3月初めの「啓蟄 (けいちつ)」の頃です。こられの虫を狙った「配当鳥」や「優待鳥」もやってきますね(笑)。最近の傾向として地球温暖化の影響のためか、飛来してくる時期がやや早めになっているようです。

そして5月の初めの「立夏(りっか)」の頃に、非常に短い期間で高値を付けます。これは三日天下ならぬ、立夏天下と言った所でしょうか。うーん風流だ(笑)。

一旦株価が下がり、そこから再び盛り返し小暑で天井となった後、秋風が吹き始めます。そして冬には2つの底が待っています。11月中旬の「立冬」の頃、および12月下旬の「冬至」の頃です。いずれも「冬」の字が関係しています。

同じヨミとして「湯」があり、相場の一年の疲れがたまるため、湯に旅立ち(立冬)、湯治(冬至)で癒すという意味なのかも知れませんね。

ただ、非常にまれではありますが「湯」の時期にも関わらず、年初来高値を更新するような「騰」の年がやってくる事があります。近年では1999年のITバブル、2005年の郵政解散の年です。




こんな時は資産を大きく「投」じるチャンスであり、翌年の小寒の頃まではしっかりと「通」すべきと思います。ただ「騰」は突然に「凍」となりやすいので、そこは祈「祷」して回復を待つのではなく、しっかりと「逃」する方が良いです。

英語だって負けていません(笑)。「トレンドはフレンド、ジエンドにベンドするまで(最後におじぎするまでトレンドは友達)」。

結論:
「節分天井彼岸底」は忘れましょう。今や「小暑天井小寒底」に「立夏天下」。そして「立冬に時折り大沸騰」ですね。

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編集後記(From the Editor)

日本の株価は、寒い時期を先取りしながら株価が下落し、暖かい時期を先取りしながら株価が上昇する。四季感がありますね。以前アメリカの年間株価推移をグラフ化した事があるのですが、年始から年末まで、ほぼ一直線上昇で、こんな風にはなりませんでした(9.11テロの影響で、秋口に凹みがあります)。

今回、日経平均株価ではなくTOPIXとしたのは、2001年の銘柄大幅入れ替え時の影響を排除した形で見たかったからでした。ただ両方とも、ほぼ変わりありません。

まあ正直な所、確率統計学的に言えば、わずか12年分の平均を取って結論を導き出す事はできません。試行回数があまりにも少なすぎるためです。

従ってこのアノマリーに頼り過ぎるのは危険ですが、年間の大まかな動きを知っておいて損はないと思っています。

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くれぐれも、自己責任の上で判断してくださいね!
GOOD LUCK!
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